W11に向けてのプロモーション

株式会社ベクトル

ベクトルチャイナ

董事 総経理

板屋 美幸 

中国歴22年の幅広い知見と経験を基に、中国のメディアとマーケットにとって最適なブランドコミュニケーションが強み。数々の在中日系企業の中国におけるプロモーションPRやブランディングのコンサルティングを担当。中国における、マーケティングPRやSNS活用宣伝法、リスク管理などのセミナー経験多数。


目次[非表示]

  1. 1.中国本土でのPRサポート、広告宣伝業務を展開
    1. 1.1.中国のEコマース取引額は約505兆円、越境EC取引額は約160兆円の市場規模
    2. 1.2.自由な考え方、ライフスタイルの” 90后”が台頭
    3. 1.3.ライフスタイルの多様化で、細かい商品にも脚光が
    4. 1.4.日本メーカーにとっても“追い風”をつくる、中国EC法
    5. 1.5.動画アプリ/KOL・インフルエンサーがEコマースのPRを促進
  2. 2.今年にチャンスを与える、2018年W11の振り返り・考察
    1. 2.1.商戦の勝敗を分ける、非常に重要な「ブランド認知獲得・口コミ造成期」
    2. 2.2.W11以外にEC業界を盛り上げる、中国内のイベント
  3. 3.2019年W11攻略に向けた、今やるべきアクションリストとは
    1. 3.1.日本とは異なる「中国ならでは」の消費者行動に着目を
    2. 3.2.購買意欲を上げ、CVをアップさせるプロモーション戦略
    3. 3.3.店外PR活動ではブランド認知獲得と口コミの増加を行うのがマスト
    4. 3.4.店内活動では、広告表示やショートメッセージ広告で離脱を削減
    5. 3.5.KOL、インフルエンサーを活用したPRも今や定番に
  4. 4.売り上げ昨対比200%アップ、店舗流入数は昨対比8倍のプロモーション事例
  5. 5.知っておくと売り上げアップに繋がる、ポイント3つ
  6. 6.関連記事


中国本土でのPRサポート、広告宣伝業務を展開

簡単に自己紹介をさせていただきます。私、1997年から中国におりまして、PRの仕事を始めたのが2005年からでございます。ベクトルとしての活動は2011年からで、今年で8年目を迎えております。

基本的には中国全土にいらっしゃる日本企業様の宣伝、PRのサポートをメイン事業としてやらせていただいております。


今回、私のパートでお話するアジェンダをお見せいたします。まず始めに、「中国EC市場環境」を、データなどを織り交ぜながら概要をお話いたします。その後に、昨年行われた中国のEコマースで最も大きいセールイベントであるW11、日本では独身の日とも言われておりますが、こちらに関する振り返りとスケジュールを見ていきたいと思います。パート3の方で、今年のW11攻略に向けた具体的なアクションリストをまとめとしてお話させていただきます。



中国のEコマース取引額は約505兆円、越境EC取引額は約160兆円の市場規模

まずは第1パートとして、中国EC市場環境についてお話いたします。

こちら市場全体の概況となります。2018年のEコマースの取引額ですが、約31.6兆元(約505兆円)となっています。そのうち、日本企業様が大きく売り上げを上げているのが、いわゆる越境ECの取引です。取引額は全体で10兆元(約160兆円)の市場規模になっております。以前は昨対比で言うと3割、4割くらいの伸びを見せていましたが、ここ数年この伸びが緩やかになりました。とは言え、約2割の成長を続けているのが、今の中国のEC市場全体のスケールになります。



自由な考え方、ライフスタイルの” 90后”が台頭

このECコマースなのですが、ここ数年いくつかの変化が起きています。まず変化の1つ目なのですが、主要消費者層の変化です。中国語で90后(ジュウリンホウ)と読みますが、1990年代以降生まれの方たちをこのように総称します。実際の年齢で言うと20代から30代の方がこの層にあたります。以前、Eコマースの主な購買層は、80后(バーリンホウ)、つまり1980年代の方がメインと言われてきましたが、ここ数年で既に世代交代が起こっていることがこちらのデータで分かります。


ご覧の通り、2015年から2017年では紫の80后が多かったのですが、黄色の90后がどんどん増加し、現在では3割から4割程度のシェアとなっています。この世代についてよく言われるのが、非常に多様な価値観を持っている、ということです。既成概念にとらわれず、海外の情報もインターネットですぐに手に入るため、ライフスタイルもどんどん新しいものを取り入れるような、自由な考え方をしている世代です。世代だけでは表せない変化の話なのですが、ベビー用品は基本的に女性がメインの購買層ではあるのですが、ここ数年で男性の購買数がかなり上がってきています。また、アウトドア用品についても今までは男性がメインの購買層でしたが、現在は女性の購買層も増えてきており、ジェンダーでも相互乗り入れし、ライフスタイルの多様化が見えてきています。



ライフスタイルの多様化で、細かい商品にも脚光が

2つ目の変化ですが、取扱い品目の変化です。新しい90后の世代も入ってきてターゲットのニーズが多様化しています。右側に表示しているのは商品の品目数なのですが、ボディケア、ヘアケアなどが増えてきています。それぞれの取扱い品目数の中でも伸び率が良かったのが、ネッククリームやボディスクラブというように、ボディケアの中でもベーシックなものではなく、パーツごとの細かいケアができる商品まで細分化されているのが分かります。いわゆるインサイトがより細分化することで、今まで売れなかった商品がライフスタイルの変化、多様化により売れるようになってきています。



日本メーカーにとっても“追い風”をつくる、中国EC法

3つ目の変化ですが、政策の変化です。こちらはニュースでも話題になったため、興味をお持ちの方が多いとは思うのですが、EC法というのが2019年に施行されました。

日系メーカーに関して言うと、これによって売り上げが落ちるなど、ややネガティブな方に捉えがちなEC法なのですが、実はポジティブな面が非常に多いです。その理由として、「越境EC輸入販売政策」が延長された、という点が挙げられます。数年ごとにこの政策は延長されており、今回きちんと法整備したことによって、国としてもバックアップ、サポートしようという動きになっています。また、「越境EC総合試験区都市」が15都市から22都市に増え、越境EC輸入限度額も拡大されております。越境ECの利用がなかった都市や地方でも利用が拡大されるため、市場規模は必ず拡大すると考えられております。さらに、新たに63種類が輸入関税優遇商品に追加されたことです。今まで関税が高かったものが引き下げられるなど、人気企業様にとって追い風が吹いているような政策になっています。



動画アプリ/KOL・インフルエンサーがEコマースのPRを促進

4つ目の変化ですが、プラットフォームやKOLの変化です。TikTokって日本でもお使いの方もいらっしゃると思いますが、実は中国のアプリです。こちらも90后中心に非常に人気ですが、こういったものもEコマースのPRに多用されております。こちらは口紅のプロモーションでKOL(キーオピニオンリーダー)、日本で言うインフルエンサーが製品を手に取り、面白い動画を撮っているものです。もう1つが、中国でEコマースをやられている企業様であればご存知の方も多い、シィアオホンシュー、英語名リトルレッドブックという口コミアプリです。もともとはEコマースで商品を売るためのアプリだったのですが、口コミ機能の方が消費者にヒットし、今はこのアプリで基本的に口コミだけチェックして、買い物はEモールやJD.COMで行う、という動きになっています。


まとめをここでお伝えいたしますと、中国でEC市場規模は昨対比20%で未だ拡大傾向しております。メインターゲットは80后から90后に完全に移行してきています。さらに、購入者のニーズは多様化しているため、今まで売れなかったニッチなものが今後売れる可能性が十分にあると考えられています。最後に、プラットフォームやリッチなコンテンツの増加し、それに合わせてPR手法も多様化しているというのが現状です。



今年にチャンスを与える、2018年W11の振り返り・考察





続いて第2部として、昨年2018年のW11を振り返っていきたいと思います。2018年のW11の2大プラットフォームの売り上げ状況です。Tモールは2135億元(約3兆4160億円)ほどの規模になっています。対するJD.COMはやや足元に及ばずですが、1598億元(約2兆5568億円)ほどの規模になっています。W11とは実はTモールを運営しているアリババグループが始めたECの祭典で、彼らの数字というのは11月11日、まさに独身の日だけの売り上げになっています。しかし、JDは11月1日からW11のイベントを行っておりまして、基本的には1日から11日までの売り上げの総額となっております。


商戦の勝敗を分ける、非常に重要な「ブランド認知獲得・口コミ造成期」

当日までの主なスケジュールをまとめましたので、ご紹介いたします。この申請というのが年に数回、企業がW11にエントリーする締め切りがあるのですが、だいたい3回あり、3回目の締め切り日が9月頭になります。実際に販売するのは10月の後半からになるのですが、Tモールの方は10月20日から予約販売を開始します。先にバスケットに入れておけます、というのが10月20日です。先にカゴに入れておき、当日に決済するというものになります。JDも予約できるサービスが10月25日頃からスタートするのですが、実際に11月1日から販売も行います。そしてブランドで分けています。専場期というのは、メジャーなブランドを先に売られるなど、1部のブランドだけ先に販売される期間になります。19日 11日からはすべてのブランドが販売スタートというような流れになります。つまり、10月の後半からは既に商戦が始まる、という意識を持っておく必要があります。


今度は2018年W11のPRスケジュールを見ていきましょう。先程のPhase2、Phase3にあたる商戦が始まる前にやるべきことがあります。これがPRです。何をすべきなのかと言いますと、重要なPR期間と書かせていただきましたが、皆様の商品がちゃんと指名買いをされるように、ここで認知をしっかり取っておかなければなりません。そのため、ブランド認知獲得・口コミ造成期と書かせていただいております。現在6月ですので、スケジュールで言うと準備期間にはなるのですが、ここできちんとPRするためには、誰にどのような商品をアピールしなければならないか、などの戦略を立てる準備期間を7月から8月にあてる時間になります。


次のW11前後における「淘宝(タオバオ)」APPのDAUで、参考のデータを見ていきたいと思います。淘宝(タオバオ)とはアリババグループのECプラットフォームのことを指します。その中のTモールというのは、いわゆるブランド、企業がやっているモールスタイルをTモールと言い、一方、淘宝(タオバオ)とは個人でやっているバイヤーも参加ができるプラットフォームです。淘宝(タオバオ)のデイリーアクティブユーザーの数の推移を見ていきましょう。予約販売が始まる10月20日になると、やはり数字が動き出します。このぐらいの期間にユーザーは、どんな商品があるのかチェックし始めています。このあたりでカゴに入れたり、デポジットを払ったりしています。最後、本当にW11のときだけ購入に動いています。あとセール後に数字が動いているのは、もう少し購入すると安くなるというようなセールがあるためです。そのため、私たちは事前の告知期間からブランド認知を取っておかなければ、アプリを開いたときに皆様の商品を見てもらえなくなってしまいます。



W11以外にEC業界を盛り上げる、中国内のイベント

W11である独身の日(11月11日)だけ注目されていますが、実は中国にはさまざまなECの祭典があります。本日6月18日も618のキャンペーンがあります。これは、JD.COM、先程の犬のマークの京東(ジンドン)がやられているキャンペーンで、京東(ジンドン)の会社設立日が6月18日ということで、アリババグループに対抗し、京東(ジンドン)だけのセール日を作ろうということで始まったのがきっかけです。JDもW11をやっているので、アリババもそれなら参加しますということとなり、6月18日はW11の次に売上金額が大きなECの祭典となっております。今年、どんな施策が話題になったのかと言いますと、参加した9割以上の主力ブランドが6月18日に新製品を販売しています。夏の時期ですので、これからの季節に合ったものが多く、化粧品や夏服などの新製品がどんどん出ています。また、よくある施策ではあるのですが、中国では、レッドポケットと言う赤い封筒にお年玉のようなお金を入れて渡す風習があります。それにちなみ、レッドポケットの雨を降らす、というような告知を打ち出し、クーポン券をバラまくような販売促進も行われています。



2019年W11攻略に向けた、今やるべきアクションリストとは

さて、この後は2019年W11攻略に向けたアクションリストということで、具体的にどのように皆様の商品をPRしていくかというところをお話させていただきます。再度お伝えいたしますが、10月後半までにブランドの認知を獲得し、口コミをターゲットに向けてどんどん発信しよう、という時期になります。それに対し、何をすべきかを時系列で見ていきましょう。


まずは準備期間です。1つ目のアクションとして、販売戦略の策定をしていきます。既に中国でEC販売を行っている企業様であれば、既にデータをお持ちのはずです。過去のデータを分析し、まず何が売れるのか、スター商品に注目し、来訪者が増える商品を把握します。

2つ目のアクションは、消費行動にあった品揃えです。中国の方は日本人と商品の使い方が微妙に異なります。そのため、データを活用し、このセットは日本では売れるけれども、中国では別の組み合わせの方が売れる、などのように消費行動に合わせた品揃えを決めることが大切です。

3つ目のアクションは、来店のきっかけとなる販促方法ですが、いわゆる目玉となるディスカウント商品、話題となるほどの割引額、安値というような販促方法をつくります。日本で売られているが中国にはない商品もあると思います。今まで売れなかったけれど、ライフスタイルの変化で売れるようになる商品もありますので、マーケットを研究しながら新商品として出していくことも考えられます。



日本とは異なる「中国ならでは」の消費者行動に着目を

次に顧客の消費行動はどのようなものか、です。使用習慣はやはり日本とは異なる部分があります。例えばシャンプーとコンディショナーで言うと、中国ではシャンプーの方が良く売れ、単品でも売れることも多いです。コンディショナーを使う頻度が圧倒的に日本より少ないため、シャンプー2本にコンディショナー1本セットとして売るなど、普段どのように使われているのかを研究しながら、この製品なら買っても良さそうと思わせることがキーポイントになります。



購買意欲を上げ、CVをアップさせるプロモーション戦略

最後に、CVが上がるプロモーションは何か、です。ここまで値引きをすると売れるようになる、などの目安を皆様お持ちだと思いますので、研究を行い数量限定で買えなかったからもう1回覗いてみよう、などのような購買意欲をくすぐる取り組みを考えていければと思います。何を売るのかを決めたら、売上目標も設定しなければなりません。昨年と比べ今年は20%アップ、今ECの市場が昨年対比20%アップであれば、売上は40%アップ、というように目標を掲げ、外からどれくらいのお客さんを入れ、CVを上げられるようなディスカウント、客単価にして、セット売りでここまで買わせたい、というような戦略まで立てていきます。


中国のEC市場ですが、PCと携帯端末では購入割合に雲泥の差があります。携帯端末で購入される方が97%と言われています。そのため、いかにアプリ内で商品名を検索させるか、が外からの流入に関してキーポイントになってきます。



店外PR活動ではブランド認知獲得と口コミの増加を行うのがマスト

ある程度売り上げ目標を立てると、プロモーション予算というのも分かってきますので、プロモーション計画を立案していきます。お店の外でブランドの認知、口コミがないと、アプリ内に入っても検索されません。重要な店外PR活動としまして、「ブランド認知獲得」と「口コミの増加」、この2つがECでは非常に重要になってきます。具体的な施策は、メディアを使ったPR、プロモーションイベントを行う、新製品の発表会を行って話題づくりをする、などが考えられると思います。その他、KOL、インフルエンサーを使った商品の口コミなどが挙げられます。実際、KOLを使って、それを見た方がお店に飛ぶことは少ないのですが、こういった話題をモバイル端末で日々見ているうちにブランド認知に繋がり、ブランド想起となり、初めてアプリ内で商品を見てもらうことに繋がります。こういったPR活動はいつ初めても遅くはありませんので、今すぐ始めるべきだと思います。



店内活動では、広告表示やショートメッセージ広告で離脱を削減

店内プロモーション活動としては、アプリに入ってもらうと、1度検索した商品により、検索した方の好みで広告が変わってきますので、1回検索しバスケットに入れてもらえなかったとしても、アプリ内で広告を表示させたり、クーポンを表示させたり、ショートメッセージで広告を出したりすることで最終的にCVを上げていく施策が大切になってきます。


カスタマージャーニーに沿ったPRアクションということで、店外でブランド認知、店舗への興味喚起を行い、一度お店に来た方には広告表示やショートメッセージで広告を打つこともできますので、再度お店に来てもらうようにアクションしていきます。また、アプリ内にもKOLがいます。こういったアプリ内のKOLを使った商品の口コミ、クーポンを直接表示させ、購買に行きつかせるというような、店外で認識させ店内で買わせる一連の施策がどちらも重要になってきます。


具体的な施策をいくつかご紹介していきます。まずは店外で認知獲得していく施策です。この時期からだいたい10月くらいまでやっておいた方が良いことは、やはり話題づくりです。例えばですが、こちらの写真はどちらも日系のメーカーです。中国では最近若いタレントを化粧品のCMに起用することが非常に流行っています。どちらも人気の男性アイドルや人気番組から出てきた若い男性で、10代です。こういった芸能人を新製品発表で呼び、アンバサダーで起用し、今から話題づくりをしてブランド認知を取っていきます。



KOL、インフルエンサーを活用したPRも今や定番に





続いてはメディアだけでなく、皆が意見の参考にしているKOL、いわゆるインフルエンサーからの口コミも継続的に発信していく必要があります。今使われているプラットフォームは主に、Weiboと小红书(REDBOOK)の2つだとお考えください。Weiboで実際にインフルエンサーの方が商品についてコメントをこのように書いています。小红书(REDBOOK)でもインフルエンサーの方が口コミを写真や動画などを挙げ、レビューを書いています。


次に、個人ではなくSNS上でWeibo (パワーID)やWeChat(公衆号)などの情報発信メディアを使う施策があります。一般企業がアカウントも持つことは可能なのですが、例えば化粧品の情報を専門的に発信しているようなアカウントなど、さまざまなアカウントがあります。その中で貴社の商品カテゴリーにマッチするような情報アカウントに費用を払い、タイアップ記事を書いてもらうようなことをしています。Weibo (パワーID)でも日本のプロダクトを紹介しているところ、日本のファッションを紹介しているところなど、いろいろなアカウントがあります。こういったアカウントから商品情報を発信してもらうことで、多くの方の目に触れることができます。


続いては、イベントです。最近はメディアだけでなくインフルエンサーを集めた体験型イベントが多数行われています。このように端末を前にさまざまな商品を試しているのですが、これは中継を行っています。イベントに参加しながらインフルエンサーは製品を使いながら、その感想を伝えています。そのままEコマースで売ってしまうこともあります。我々のようなPR会社では、その商品の良さをきちんと知ってもらうために、イベントだけでなく、イベントに参加できないKOLのフォロワーに対してオンライン中継を行うことによって、より多くの方に商品の良さをライブ感覚で伝えることができます。中国は動画を含めたオンライン中継がかなり流行っています。若い方は文字など読まない代わりに直接的な面白い動画で商品を理解するようなことが非常に増えています。このように2大プラットフォーム、TikTok、WeiboにもKOL、インフルエンサーが存在しますので、こういった方々と組んで商品の使い方を含めてライブ配信なども新しい手法の1つなのでは、と考えております。



売り上げ昨対比200%アップ、店舗流入数は昨対比8倍のプロモーション事例

昨年W11で弊社が行ったプロモーションの事例をご紹介いたします。まず1つ目が健康食品のプロモーションです。夜遅くに食べたい方向けの健康食品だったのですが、このときは動画を使って訴求しました。まずは夜食べても安心できるような動画をつくり、Tモールで検索してね、まで動画に入れています。その後、この動画を広めるための活動を行いました。まずは、こういった商品にニーズがある方は食べることが好きな方ですので、Weiboでグルメ系の情報をフォローしている人たちに対して、フィード広告としてこの動画を差し込んでいきます。さらに時間帯にも工夫をしました。こういう健康食品のニーズがある方は、夜遅い時間に夜食を食べている方、遅くまで遊んでいる若者たちであると想定し、夜の時間帯にこれらのターゲットに向けての動画を流す施策で、売上で昨対比200%アップすることができました。

2番目の事例ですが、男性向けのスキンケア化粧品のプロモーションです。こちらも動画なのですが、出演している方は中国でとても有名なセクシー系の日本人女優でして、彼女のファンはほぼ男性と言われています。Weiboで非常に多くのフォロワーを持っている方なのです。彼女を起用することで、この商品を使ってあなたも男前になってね、というようなショート動画を制作しまして、彼女自身のアカウントでこの動画を紹介しました。多くのフォロワーに見てもらうだけでなく、男性化粧品に詳しいインフルエンサーにも動画を転送してもらうことにより拡散し、当日の店舗流入数は昨対比8倍という効果が得られたプロモーションになりました。


最後の事例ですが、スキンケア化粧品のプロモーションです。最近、若い男性タレントを起用した女性向け化粧品が非常に増えていますので、W11に合わせて、人気のある男性タレントさんとのコラボ商品をつくりました。ファンに向けて買ってもらうのを促すのですが、単にコラボ商品をつくっただけでなく、さらにKOLから拡散してもらい、W11で1万本を売り上げたプロモーションでございます。


PRを今までご紹介してきましたが、予約販売から当日までSNSできちんと告知していくことによって店内への誘導に繋がり、そこでクーポンを獲得させることで最終的に当日にきちんとCVを上げていく店内プロモーションが必要になってきます。当日なのですが、CVを上げる戦術としまして、これだけ買ったらこのぐらい割引がある、という中国人が好む消費者心理をくすぐるクーポンや、Tモール全店舗で使えるクーポンなどを与えることによって、最終的に購入金額を上げていけるようなキャンペーンの参加が各店舗いで必要になってくると考えられます。中国の方は、どれだけ安く購入できるかに意地になりやすい傾向があり、ルーレットでクーポンをゲットする、何日・何時から予約販売開始、など、楽しめるイベントを作ってあげることにより、売上アップが見込める状況となっています。



知っておくと売り上げアップに繋がる、ポイント3つ

そのほかに、知っておけば役に立つことを3つお伝えいたします。1つ目は皆様の施策がどれだけ跳ねたのか、どれだけ拡散したのかを見ることができる数値があります。それが百度(バイドゥ)指数です。百度(バイドゥ)とは中国で使用される検索エンジンで、百度(バイドゥ)指数とは、その検索の中で貴社の商品がどれだけ検索されているかをデータで取っている指数のことを指します。2つ目は、微信(ウェイシン)指数です。Wechat内で商品がどれだけ囁かれているのかをキーワードで調べ数値を見ることができます。3つ目の微(ウェイ)指数はWeiboでどれだけ囁かれているのかチェックすることが可能です。どれも過去90日程度まではデータが見られるようになっていますし、競合他社の検索もでき、比較することもできます。皆様がやられた施策がどれだけ反響があったのか、客観的に数字で見ることが可能です。


最後にまとめになります。プロモーションされるのであれば、動画の使用も考えられると良いと思います。スター商品は大きく割引をすることで話題性が出ます。買い物にゲーム要素を盛り込み、中国の消費者に合った楽しめるルール設計も行った方が良いでしょう。あとは、何時何分という決まった時間に、1元のようなとんでもない値段で、限定100名などに販売をする、秒殺といわれる施策を組み込むことも大切です。売り切れてしまって買えなかったけれど、他の良い商品ないかなと思わせ、再来に繋げる、枯渇を与えて購買を煽る、というのもよく使われています。




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板屋 美幸
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