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ECサイトフェリシモの事例に学ぶ。 キャンペーンの売り上げを3倍にしたモーメント分析とは

 



株式会社ビービット 

エクスペリエンスデザイン支援事業部 アカウント・エグゼクティブ

生田 啓

京都大学工学部を卒業後、株式会社ビービットに入社。ユーザ中心アプローチによるウェブマーケティング手法の開発や、金融機関、大手保険企業などへの コンサルティングに携わる。現在は、企業が科学的にマーケティングを行って確実に成果を創出するための効果測定ツール「Web Antenna(ウェブアンテナ)」および新サービスのモーメント分析クラウド「USERGRAM(ユーザグラム)」の事業運営に携わる。


私、株式会社ビービットの生田と申します。第2部は、「ECサイトフェリシモの事例に学ぶ。キャンペーンの売り上げを3倍にしたモーメント分析とは」というタイトルで、皆様に、今までなかったような新しい分析手法についてご紹介できたらな、と思います。



株式会社ビービット 生田啓氏

まず簡単にですけれども自己紹介をさせていただきます。私はビービットに新卒で入社しておりまして、11年目でございます。ビービットという会社については、19年目の会社ですので、半分くらい在籍しているようなもので、かなり長い分類に入る人間でございます。もともとソフトウェアの事業をビービットの中でやらせていただいておりまして、今日、「USERGRAM(ユーザグラム)」というソフトウェアについても少しご紹介するのですが、その前に「Web Antenna(ウェブアンテナ)」という広告効果測定ツールとずっと提供しているのですが、ここの初期段階からかかわってきまして、今は「USERGRAM(ユーザグラム)」という部門もかなり積極的に努力させていただいております。


目次[非表示]

  1. 1.株式会社ビービット 会社概要
  2. 2.データドリブン・マーケティングの現状と既存の分析手法の限界
  3. 3.現在のデジタルマーケティングの検証と改善を
  4. 4.データドリブンを実現するモーメント分析
  5. 5.プロセスデータを分析したスタートアップECの事例
  6. 6.デジタルマーケティングのPDCA
  7. 7.モーメント分析の具体的な手順
    1. 7.1.モーメント分析クラウド「USERGRAM(ユーザグラム)」

株式会社ビービット 会社概要

会社としては先程申し上げたように、19年目で社員がだいたい110名くらいでございます。事業としては2つありまして、左側のソフトウェアの事業、今日ご紹介する「USERGRAM(ユーザグラム)」であったりとか、先程お話した広告の効果測定ツール「Web Antenna(ウェブアンテナ)」といったものを展開しております。


右側の方ですが、「コンサルティング」というサービスも行わせていただいております。こちらはデジタルの戦略立案やコミュニケーションプランを皆さまと一緒に考えていくだとか、そういったことをさせていただいている会社でございます。今、事業割合としては、半分半分ぐらいでやらせていただいている会社となっております。


ご支援している企業様ですが、非常に幅広く支援させていただいておりまして、ここにロゴで示している企業様以外も含めて800社以上、ご支援させていただいております。では、我々のご紹介はここまでとしまして、タイトルの中にもありました、実際、どういった形で皆様の分析をお手伝いしているのかという話をさせていただければと思います。


データドリブン・マーケティングの現状と既存の分析手法の限界

まず、第1章は、「データドリブン・マーケティングの現状と既存の分析手法の限界」ということで、我々がいろいろな企業様とお付き合いしている中で、結構皆様、同じところでつまづいていることが多かったので、ちょっとここをまず皆様に共有させていただければと思います。


データドリブン・マーケティングってちょっとカッコいい言い方をしますけれども、要はデジタルの世界なので、ちゃんとデータに基づいて改善を回していくということが、当然皆様、息を吸うように当然のことと考えていらっしゃるのかなと思います。


そうするとだいたい一般的には、こういうかたちで進むかなと思っていまして、なにかしらデジタルで改善を回していきますと、サイトを作るのもそうですし、ポップを出すのもそうですし。そこからデータを確認しましょう、ということで多くの企業様がGoogleアナリティクスを使っていらっしゃるのかと思いますが、データをチェックしていきます。データのチェックで得られた結果をちゃんと分析をして、そこから次はこういうことをしましょうというように改善をつないでいき、また次の施策事項につなげていくとサイクルが良く回り、データドリブン・マーケティングというのが出てくるかな、と思います。ここまで、皆様おそらく異論が出てくることはないと思うのですが、実態として、我々が支援している企業様のほとんどが、この下の分析や改善企画のところで詰まっています。詰まっている、という意識はないかもしれませんが、データドリブンではない、ということが非常に多く出てきています。


具体的にはどんなことをやっているかと言うと、例えばよくあるのですけれども、特集ページ作りましょう、とあるECサイトだと思ってください。とあるECサイトの企業様で20%オフキャンペーンということで、特集ページを作りました。

できるだけ多くの方に見て欲しいので、トップページの1番目立つところにバナーを貼って告知しました。じゃあ、それを振り返りましょう。やった結果をちゃんと見ましょう、ということで、だいたい1週間後、Googleアナリティクスでログインしまして、この特集ページがどれくらい見られているのか、というのを確認します。


そうすると掲載した初日はあんまり効果がなかったのだけれども、4日目くらいからだんだんPV数が伸びてきて、そこからのコンバージョンも一定出てくるようになってきました。そんな数字が出てきたとしますね。

もっともっと改善していこうよ、ということで、なんで公開4日目に増えてきたのか、と考えると、おそらく最初は何だろうと思う方がいるものの、4日目くらいから興味を持ち始めて、実際に気になって押してくれる。というような方が増えてきたのではないか、ということを分析として持ち出しました。


改善でいうと、要は露出しておけば段々興味を持ってくれて、クリックしてくれる方が増える、ということなので、トップの中でもカテゴリートップというPVが多いところにいっぱい露出しておいて、だいたい1週間経ってからまたクリックしてもらおう、という改善を回していこう方が多いのではないかな、と思います。


では、絶対に成功するのですか、と聞くと、「わからないですけれど、やるだけやってみます」という風に回答される方がほとんどです。なんで自信ないのですかね、とよくよくこのプロセスを振り返ってみると、ここの数字データまではちゃんと事実に基づいて、ちゃんと4日目にPVが増えたというのがわかっているのですけれども、それをどう解釈するのかが、この人の勘で、「多分、~だと思います―だからこうします。」ということになっていて、分析と解析のところは、全然データに基づいていない、ということになります。

で、この人の勘が間違っていたらとか、経験が豊富であったのであれば逆にそれが邪魔して、以前にこういうことがあったからこれもこうだよと思い込んだりとか。

そういうことが起きて結果的に違った企画になっているとか、こういうことが起こりえるのではないかと。それが、先程申し上げた分析と改善に関する実はデータドリブンではない、と我々が思っている点になります。


現在のデジタルマーケティングの検証と改善を

こうなると結局どういったことが起きているのかと言うと、すごく今のデジタルマーケティングが非効率になっているんじゃないかと思っていて、つまりさっきみたいな分析、改善の仕方って、どこまで経っても経験や勘とか、あるいは上司の方に言われたからとりあえずやってみるとか、そういいたことがずっと続いていくわけですよね。

根拠が比較的薄いので、やってみたところであまり成果が上がらなかったりします。でもデジタルだから上がるときも上がらないときもあるよね、と考え、また同じように違う案をつくってやってみる。でも成果がそんなに上がらない。でも、まぁ面白いことにたまに上がったりします。

というようなことがあると、「お、よし、よし」と思いながらひたすらこれを繰り返す。言い方はすごく悪いかもしれませんが、根拠があんまりないので、下手な鉄砲数打ちゃ当たる作戦としてひたすら色んなことをやり続けて、ちょっとずつでも成果が上がったらな…というやり方に実はなっているのではないかな、と思っています。


 10年くらい前はデジタルでは色んなことができるし、放っておいても一定伸びてきたりするので、色んな鉄砲を撃っておけば結構当たっていたりしたんですね。

ところが2020年を迎えようとしている今、ほとんどの企業がデジタルにちゃんと注力していて、この根拠が薄い状態でとりあえず鉄砲を撃ってもとても当たる確率減っていますし、伸び止まりになっているとか起こっています。

しかし、やり続けないわけにはいかないので頑張ってカバーしていく。こういうことが実際のデジタルマーケティングの現場で起きていて、多くの工数が無駄になっています。これがすごく業務ひっ迫に繋がっていますし、結果的に成果を上げることを阻んでいる要因ではと思っています。デジタルマーケティングってこういうものだ、と当たり前のように思っているのですが、よくよく考えるととても非効率なことを我々はやっていて、せっかくデータリブンだって言っても全く効率が上がらない。

こういう現実に陥っている企業さんがすごく多いと思っています。つまり、先程お見せしたサイクルですね、この改善をデータドリブンに回していって、いかにこの分析や改善を根拠のある状態にしていくか、データに基づいた分析や解析ができるようにするかが大変大事な問題であるという点を、皆様と共有していけたらなと思います。


データドリブンを実現するモーメント分析

では、今の分析、改善ってよく考えたらデータドリブンじゃないよね、と仮にも納得いただけたとしましたら、じゃあそこに対する処方箋ってなんなんだ、というのがこの第2部でお話していくところです。データドリブンを実現するモーメント分析という手法が処方箋になってきます。


どうやって、データドリブンじゃない分析や改善部分をデータドリブンにしていけばよいのか、と考えたときに、実は我々が思い立ったのが、デジタルの最先端事例ではなくて、むしろ古くからあるリアル店舗におけるデータの扱い方でございました。

具体的にはコンビニの店舗を想像してみてください。ではどういう風に彼らがやっているかと言うと、ポスデータって非常に重要なデータとして見ています。例えばですけれども、5月10日に鮭おにぎりの売り上げが急に上がったぞ、というポスデータが店長のもとにあったとします。

このデータをもとに店長が何を考えたのかというと、店長は当然ながら毎日レジに立っていますよね。レジに立ちながら5月10日って何があったけ、とよく思い出すと、朝から運動着を着た親子連れが結構来ていておにぎりを買っていったよな、というような、そんなことに気づくわけです。

これって近くの小学校で運動会があったから、親子連れが来ておにぎり買って行ったんだ、なるほどね、となるわけです。そしたらそのデータを使って何をするのかと言うと、近くの小学校は他にもあるから、同じように運動会が開催される日をちゃんと覚えておいて、この日には欠品が出ないように多めにおにぎりを仕入れておこうとか、レジャーシートなどを追加で仕入れておけばさらに売り上げが上がるのではないか、など、そういう風にしてお店の売り上げを上げています。


多分、ポップをどう出すのか、どの物をどう仕入れるかという運営に関しても、おそらく同じような形でデータを使いながら回されていると思います。これ、今私が申し上げたのを、実はデータ2種類使っている、というのにお気づきでしょうかね。ここにも書いているのですけれども、ポスデータは最終的なゴールであるものの、結果として鮭おにぎりがよく売れたというデータです。なぜ鮭おにぎりがよく売れたのかっていうのは、プロセスのデータが別途必要で、それが運動着を着た親子連れが朝からいっぱい来ていたよ、という話になっていて、この結果とプロセスの両方を見て初めて上手くデータが使えて次の改善が出てくる。

これがリアル現場で起きていることだと我々が学んだことです。


仮にもしコンビニの店長がポスデータだけ見てお店の仕入れや運営をしろと言われたらどうなるのかと言うと、これは私だったらという話ですが、5月10日に鮭おにぎりの売り上げが上がりました、というポスデータが来て、なんで上がったのだろうと考えて、「あれかな?最近鮭って血液をサラサラにする栄養素が入っているってテレビやっていたよな…。

5月8日か9日あたりにワイドショーで特集でも組まれたんじゃないの?ということは、今そういうブームが来ているから、鮭フェアみたいなのをやって、切り身や鮭弁みたいなのを仕入れて、お店の一角にコーナーを設けてやってみよう、みたいな。キャンペーンやろう、みたいなやり始めかねないです(笑)。私ならそうすると思います(笑)。

で、多分、大ハズレしますよね。なぜなら、そういう理由で鮭おにぎりが売れたわけじゃないからです。こんなことが起こりえます。この結果とプロセスというのが両方ちゃんと揃っていないと、データの使い方ってとんでもなく片手落ちとになってしまうことがこのコンビニの例でわかると思います。


今デジタルマーケティングの界隈で色んな分析手法があって、色んなツールが出ていますが、私どもから見てほぼすべて結果の数字しかないんですよね。

ページビュー、CVR、離脱率とありとあらゆる数字がありますが、ほぼすべて結果的にそうであるとしか言ってくれてなくて、なぜそうなったのかプロセスを示すものはほぼ無いと言っても過言ではないと思います。リターゲティング広告のコンバージョンが急に下がったぞ、と結果だけ言われても何が起きたがわからなくて、理由はただの想像になっていたりします。

競合が広告費投下量上げたからそこから順位下がってコンバージョンやクリック下がったのかな?などと色々考えるのですが、さっきのトップページのバナーと一緒で、すべて想像なので本当かどうかわからない、ということが起こります。


この根拠のない分析や改善は、プロセスがよくわかっていないから、という風に言えるかなと思ったんですね、これは、ツールがよくないとかスキルがないという話ではなく、そもそもデータには2種類あるよ、ということをちゃんと捉えた上で、結果も見るけどプロセスもデータから見なきゃいけない、という考え方が無いことが問題だと思っています。

結果だけを見ながらやるのは当たり前のことだよね、考え方から脱却しないとこの非効率は変わらないと思っています。結果だけ見て何とかしろ、と言うのは無理ですよね。ですので、こういったプロセスを見ずしてちゃんとした分析をするのは、ほぼ不可能ではないかと思います。


特にEコマースのような商材がいくつかあったりとか、1回買ってすぐ終わりのようなシンプルなものでなければ、尚更結果だけ見ていてもよくわからなくて、その間に何が起きたのかというプロセスを把握していかないと全然とんちんかんになってしまうと、我々はコンビニの事例から学んだわけです。

では、何が必要なのかと言うと、先程のコンビニの店長のことを思い出すとわかりますように、お客様が実態としてどうやっているのか、というのを知ることが、結果を解釈するためのプロセスデータに他ならないと思っています。

幸いにしてデジタルの世界であれば、自分でレジ打ちしてずっと見ておかなくたって、ちゃんとアクセスログを取っていますので、お客様がどういう風に使っていらっしゃるのか、データから見ることができます。

例えば、ECのユーザがブックマークからトップページに行って、例えば5千円のネクタイなどで調べていくつか見て、今度は価格を変えて1万円にして調べて買った、というのがあったのであれば、欲しい商品が具体的にネクタイであると決まっている、買いながら調べているというのがわかりますよね。

他にも、メルマガからクーポン配ってみたら、対象商品までは見てくれるのだけれども、その日は決めきれなくて帰ってしまい、ブックマークから結局戻ってきて、そのクーポン対象商品をもう一度見て商品を確認して買った、ということであれば、もともと欲しい商品があったわけではないけれども、安くなるならちょっと探してみるかと探してみて、買ってくれそうになっているという状況が目に浮かびます。

繰り返しになりますが、検索してネクタイのギフトを見ていて、価格帯を5千円円に絞り込んで、実際に詳細を見てギフトオプションを指定して買いました、という動きであれば、お父さんへのギフトを探していたのかな、とわかりますよね。

このように、行動さえしっかりわかっていれば、どんなプロセスだったのか、どういう状況にあるのか、というのがちゃんと可視化出来て、これに対して数値がついてくれば、このページビューが伸びているのはこういう理由からだったのか、というのをきちんと理解できるのではと思っています。

ですので、このユーザの一連の詳細な行動をしっかり捉えることによって、プロセスも明らかになっていくと我々も考えています。


プロセスデータを分析したスタートアップECの事例

プロセスを見ることによって、打ち手や解釈は全然変わってしまったというECの事例を1つご紹介できればと思っております。

この会社はスタートアップの会社で、ギフト用品などを売っています。メーカーではなくてセレクト商品を売っているECになります。その企業様がアクセス解析をしたところ、色んな商品ページがあるのですが、商品ページの離脱率が平均60%くらいなのですが、特定のAという商品に関してだけ80%もあった、というのがアクセス解析をしたら出てきました。

商品Aのページビュー、結構大きくて80%も離脱しているとなると結構問題は大きいぞということになり、早急に対応しなければと上長の方から担当者へ連絡が来まして、商品Aの離脱率を改善していこう、という話になりました。で、離脱率が高いのはなぜだろうと考えます。商品ページへの流入を見たり、離脱をしていない人はその次にどこに行っているのか、とか、そういうことをアクセス解析ツールを使って調べていくのですが、どうにもよくわからないと。

単純に見たい情報が足りていないのかな、などと考えてページのレイアウトをちょっと変えてみよう、縦長にしてみて情報量を変えてみよう、とか、フッターでリンクを付けて他の商品のリンクを付けて回遊を促してみよう、とか色んなパターンを作って、出しては止めて出しては止めて、というのを繰り返してきて3か月くらい掛かりました。

しかし、結果、80%の離脱率はほとんど解決されずに高止まりしていました。その話を聞いて、我々も僭越ながらプロセスを見た方がいいですよーと。

離脱率80%は結果なので、何が起きているのか確認しないと解決策が出ませんよ、と話しました。そこで、商品Aを見ているユーザがどういう詳細行動をしているのか見てみたんですね。そうしたら、こんなことがわかりました。

最初にサイトに来て色んな商品探して、色々見た結果、最後商品Aに辿り着いて見るのですが、1回離脱して、その2日後にいきなり商品Aのページに直接入ってきて、それからすぐ離脱して、またもう1回入ってきて離脱して、というのを1週間の間に5~6回繰り返すんです。

で、最後になんだかんだ言ってその商品Aをカートに入れて買っています。というようなユーザの詳細行動が見えてきました。これ、何が起きているのかを、そのユーザになりきって考えてみたら、多分商品Aいいな、って間違いなく思ったんでしょうね。

ただ、先程申し上げた通り、この会社様はメーカーではなくセレクトショップです。そうなると同じ商品が楽天とかAmazonでもっと安く買えるんじゃないの?と皆様思いますよね。そっちの方が安いしポイント溜まるし、と思うと1回調べにいくじゃないですか。

最近ほとんどのユーザがスマホでアクセスするので、気になった商品をいちいちクローズドボックスせずにページ残しておきますよね。皆様、スマホのブラウザってページたくさん開いてあると思うんですよ。ああいう感じで残しておいて、もう1回確認しにいくのを何回も繰り返していることで、こういう行動になっているのではと想像できました、そうすると、結局数日後に買ってくれているからこれ自体は悪くなくて、でもアクセス解析ツールで今の行動を解析すると、同じ人が毎回同じページに来て毎回直帰しているので、他の商品と比べてすごく離脱率が上がっていくわけですよ。というのが、実は離脱率80%の理由だったんじゃないの?というのが明らかになってきました。

お題目として離脱率80%を、他の商品と同じ60%に下げることはそんなに問題ではなくて、むしろ商品Aは良いものだから離脱率が高い、という風に位置付けても良いよね、と。でも、商品をいっぱい買ってほしいのは事実なので、なにかできることはないのかなと考えると、少なくともこのAはお客様の検討候補に入っているので、後押しするような詳細な情報が入っていれば、何度も戻ったりしなくて良いのではないのか、という風に考えました。

そこで彼らがやったのは、このセレクトショップは、バイヤーがそれぞれの商品を買い付けている理由というのがあるんですね。1つ1つの商品に理由を書くと長くなってしまうのでやっていないのですが、商品Aについては、詳細ページの下になんでバイヤーがこの商品をセレクトしたのか、ある種マメ知識的なものを載せて後押しにすることをやったり、それでも買ってくれなかった人は、商品Aを見て離脱した人独自にリターゲティング広告を出して、実はこの商品はこういう理由でセレクトしたんですよ、

などとバイヤーセレクトの理由をリターゲティングのLPに載せたりなど、後押し材料になるものを渡してあげるという風にしました。結果的にこの商品の売り上げが伸びた、という結果が出てきたのがこのECサイトの事例になります。

これを見てわかるように、結果だけ見て離脱率が高いね、となると悪いように思いますし、何かしら直さなければと感じますが、結果的外れになってしまうところを、きちんとプロセスを見ていればそもそも悪くない数字だし、直すとしたらどこを直したら良いのか?と結構考え付くのではないかな、と思います。こういうのがプロセスの見える化をしたメリットです。


デジタルマーケティングのPDCA

本日はせっかくなので、皆様にも頭の体操をしていただければと思っておりまして、独自のワークショップをご用意しました。デジタルマーケティングのPDCAで、よくあるアクセス解析のやり方とプロセスが見えるとどうなるか、というのをちょっと体現してみようかなと思います。


皆様はあるECサイトのオーナーです。小さなマウスを売っている会社であると思ってください。簡易化するために超シンプル構造で、サイトページは5ページしかないと思ってください。どういう商品を扱っているのかというと、高機能マウスで、いかに高機能かを伝えるLPを作ってあります。しかし、それだけでは情報が少ないかもしれませんので、マウスの商品詳細や価格などを載せていて、カートなども設置していると考えてください。

これはリンクが相互に貼っていると考えてください。こういう5ページの超シンプルで、高機能なマウスを販売するページのECサイトを運営していたとして、広告流入はこの特集LPに飛ばしているので、ここでいかに成果を出していくのか、というのが大事です。というお題目が与えられていて、その特集ページ、はたして今どうなっているのか、ちゃんと効果測定して、ネクストアクションを作りたいと考えています。

見るべき数字というのは、この特集PVに関する直帰、CVR等々をGoogleアナリティクスなどを使って見ていきます。そうしたら、こんな数字が出てきたとします。特集ページビュー、CVR、特集からの直帰、あとPVランキング、遷移先、離脱ランキングなどの数字が出ているとします。この数字を見たときに、どこの数字に着目して、特集ページをどういう風に直したら良さそうかな、どう直せばCV上がるのかな、というのを皆様で考えていただければと思います。1分くらいで考えていただければと思います。


なんとなくわかった方、いらっしゃいます?私の頭の中を開陳しますと、1/4の方はコンバージョンしているわけだから悪くないよね、と思いました。離脱も25%です。結構サイト回遊もしているからそんな悪くないように感じるぞ、と。

どこに伸びしろがあるかなと見ていくと、価格からめっちゃ離脱していますね。これ、下手したら価格見せない方が良いのでは?となりますよね。高いし。けれども、特集から詳細は結構見られているし、実際に詳細のPV悪くないし、って考えると、やっぱりLPだけだと、メリット、詳細が伝わらないから、ちゃんとLPで情報を補足するか、あるいは特集からLPへのリンクを太くしてあげて、そこのセットで見せて買わせるか。というのが良いのではないか、と私は最初思いました。

結果、その形で改善して上手くいくこともあるかもしれませんが、言ってしまえば先程の私の考えは妄想みたいなものですので、プロセスを見て行ったらどうなるのか、と。この人たちがどのような詳細な行動をしているのかというと、実はこんな行動だったりします。4人分ですね。これ全部足すとさっきの数字になります。離脱率25%等々という数字なのですが、これを見ると私、えらく考え方が変わります。

価格見ると帰ってしまっているというのは確かなのですけれども、買ってくれたこの1人はどこを見ているのかと言うと、使い方を見てから価格を見ていることがわかるわけです、他の方、そうじゃないじゃないですか。というのが見えてきて、これひょっとしたら、使い方をちゃんと教えてあげたら高くても良いんじゃない?というのがわかってきて、だとしたら直し方は、使い方をちゃんと伝えるということじゃないかしら、となるわけです。みたいなことがわかってきます。

これ、戻りますと、数字だけからこれがわかりますかっていうと相当無理なんです。私もそれなりにやってきて、ずっと見てきていますけど、ここから使い方が重要ってなかなかわからないのですが、こういう形で見るとわりとすんなり腹落ちする話かなと思います。こういう風に、こういった話をするとアクセス解析が嫌なのかと思われてしまうのですが、全然そうではなく、結果とプロセスの両方必要だと思っています。

こういうのを見るだけで結果の見え方って変わってきますし、仮にこれがプロセスとして見たときに、信頼できないって思うのであれば、もう1回アクセス解析ツールをかけにいったら良いわけですよね。例えばコンバージョンの使い方を見ていると、いきなり根拠に辿り着くことは難しいので、まずは数字を見てから理解を進めていくのが効率的かな、と思います。で、プロセスを見ていくと、良い改善ができそうだ、というところまで思っていただけたのであれば、この次、うちのサイトに1日何人の人が訪問していると思っているんだ、1000人は来るぞ、1000人ものプロセスを見ていけるかよ、と、おそらくこの中の8割の方がそう思うわけです。

実は、ユーザ単位でデータを見ていきましょうか、というのは最近トレンドになりつつあるんですよね。Googleさんでもユーザ単位で見ましょうと言ったりしています。ただ、実際ユーザ単位で見ているかというと、たくさんの方が訪問していますので、実際は見ていないです。我々が編み出したのは、そのもうひとつ先の話でモーメント単位での分析というものを編み出しました。これ何をしているのかというと、ユーザのプロセス情報って膨大な量になります。いわゆるビッグデータに近いものです。

このビッグデータをちゃんと扱えるデータサイズ的にして、プロセスをわかるようにしなければいけないです。考え方は結構シンプルで、まず大量のビッグデータの中から直すべきポイントだけフォーカスしてデータをピックアップしてあげましょう、というのをやるんですよ。

直すべきポイントはどこかというと、例えばメールを打ってそのメールの効果を改善したいのであれば、メールをクリックしてくれた人のプロセスを確認する、これをチェックするのが大切です。ビッグデータの中から見たい部分のプロセスだけをピックアップする、分析対象の抽出です。次に実際にユーザを個人の単位で、メールから来た人ってどう動いているかしらというのを確認していく。どういう状況で何が起きたかをちゃんと把握してあげて、こういうことが起きたのか、とか、思っていたことと違うぞ、などを把握していきます。

ただし、ここでメールから来た人に絞っても、多分大きなサイトであれば1000人、2000人が動いていますよね。1000人、2000人なんて見れないじゃないですか。全然見なくて良いです。10人くらいでいいです。1回10人見てみてください、騙されたと思って。そうするとおそらく、我々の経験則からいうと、皆様が思っているような行動をしているユーザは、10人中、絶対半分もいません。あれ、なんでこんなところ見るの?とか、ここまで見てくれているのにこの先上手くいっていないな、とか、そういうプロセスがごろごろ出てきます。

そうしたらそれは改善のチャンスです。半分しか思った動きをしていなかったら、もう半分もっともっと上手くコンバージョンさせる手段がありそうですからね。というのが見えてきます。いや、でも待ってくれよ、と。10人しか見ていない。10人中5人が違うからと言って改善アクションのボリュームが保証できるのか。当然です。ですので、さっきのビッグデータをもう一度見直して、さっき私たちが見つけた、「あれ、思ったのと違うぞ」という行動、プロセスを持っているユーザのボリュームをデータ換算して、何人くらいいるのか全データの中から検証します。

そうしたら1万人メールから来ているけれども、同じようなプロセスで詰まっている人が1万人中1500人もいるぞ、そうしたらそこを直せばめちゃくちゃ伸びるんじゃないの?というがちゃんとデータで見られます。ここもデータを使ったお客様のプロセス把握になっているので、全部データなんですよね。ですが、すごく効率よく改善できます。1万人見てください、なんて全然言いませんので。1万人の中の特定のユーザを見てあげて、それが全体的にどうなのか再検証をかけるというステップを踏めば、簡単にこういったことが見えてきます。


もう1点よく言われるのが、メールから来た方の行動パターンを1から見ていくの大変だから教えてくれよ、と言われるのですが、残念ながら無理なんです。なぜかと言うと、やっぱりメールから来た人と言っても、単純に行動だけ見ていくと千差万別だったりして、それを無理やり混ぜてもわけのわからないものになってしまいます。やはり、人間対人間なので、どういう状況で何が起きているのか把握するために、1回は1対1になる必要があります。我々がメールから来た方を見たときに、こういう思いで来ているのか、こういう思いをさせてしまったのか、1回はユーザ個人にダイブしなければなりません。ただ、10人分ダイブしていただければ、皆様の思っている行動からはズレている方がたくさんいらっしゃるので、そうしたら後はどのズレている人たちがどれくらいいるのか、数字で検証してあげる、というのをやっていただくことが、非常に重要でございます。


モーメント分析の具体的な手順

そういった形なので、実際にこの1、2、3のステップを、我々のユーザ「USERGRAM(ユーザグラム)」を使って具体的な手順をお見せします。

例えば、さっき私が自分で申し上げたように、メールを作ってキャンペーンを出していますよと。今20%オフだから早く買ってよ、というつもりでキャンペーンのメールを打ちました。で、実際にそれがどんなプロセスになっているのか確認したい、そんな状況を想定しています。私はメールを書いた本人です、と。そうすると、メールを書いた本人からすると、まずメールがどれくらいクリックされているか見たいですよね。

チェックすると500クリックくらい。コンバージョンは500人中10人くらいです、と。悪くないけど、うん、みたいな(笑)。離脱率を見ると500人中直帰が350人というデータが出てきて、そんなものかな、という感じになっています。次に同じキャンペーンをまたやるのだけれど、良くするためにはどういう風に改善すれば良いかな?とプロセスを見にきました。では早速やっていきますね。5月1日に配信したメールなので1日以降で商品を買ってくれた人を一旦表示させて、次に、ユーザがばーっと表示されるのですが1個ずつ見ていくとキリがないので、行動で絞り込みます。さっきの見たい行動を抽出する、というステップ1ですね。メールから来た人なので流入経路から見ていきます。パラメータで指定というのができるのですけれども、私GAを使っているのでUTM-Sorceのパラメータで絞り込みます。

メールから来てくれた人で、日付で言うと5月1日から1週間で来た人、と絞り込みます。そうするとユーザのリストが変わります。ここに棒があるのですが、サイトに訪れる度に棒が増えていくジャーニーを可視化したものなんです。しょっちゅうECに来る人は棒が密集しますし、たまにしか来ない人は棒が少ないです。高さは、サイトに来たときにどれくらいPV見ているかを表し、回遊しているほど棒が高くなります。問題は、私が知りたいのはどこの場所を見たら良いの?という話ですよね。黒い場所を見ていただければと思うのですが、さっき私がUTM-sourceでメールを絞ったときに、そこから来たタイミングをハイライトしているんですね。

私が見るべきポイントはここです。まずはメールをどう直していくかですので、1回ここを押しましょう。ここをポチっと見ると、今デモが表示されていますが、本当はここにメールから来ましたっていうのが入ってきて、土曜の8時にメールから来て、その下ですね。メールから来た後どんなアクションをしていたのか、このページを3秒しか見ていないということはほぼ見ていないじゃないかよ、みたいな(笑)。その先に次にいって、普段通りお気に入りを見ているな、と。商品詳細見てカート見て、こうこう見て、また1日後みたいな、そういう感じで見ていけるようになっています。左側にユーザページごとのアイコンがありますけれども、アイコンにどのページをどれくらい見ているのかを色分けで表しています。あまり見ていなければこの色、まあまあ見ていればこれ、めちゃくちゃ見ていればこれ、という感じですね。

どれぐらい見られているのかがすぐわかります。そもそも、この人って普段からメールをよく見る人なのか、たまたま見たのかは、このちょっと前に遡ってもらって見ると、「あー。普段からよくメール見てくれる人なんだ」というのも見えてきます。そうすると仮に、メールから来て特集は確かに見てくれているのだけど、時間としては、ほとんど見ていなくて、普段通りトップからお気に入りの商品をまたチェックしているな、とか、これは自分のお気に入りの商品が20%オフの対象になっているのか気にして見たりしているけれど、直接20%オフだから買います、ってなっていないな、とか。自分で検索し直しているな、とか、こういったことが見えてきます。では、2人目も見ていきましょう。先程の黒いところをピンとしていただいて、この人もメールから来ているなと。ここからポチポチと押していただいて、この黒い部分にフォーカスを当てていただいて見ていきます。どれくらい時間が掛かるのかというと、慣れてくると、1人あたり1分もあれば、自分の想定通りの行動しているか否かはわかるようになります。10人分であれば10分ですね。私が10人見た結果、まあまあ半分くらいは普通にメールから特集見て、商品見て買ってくれているなあと。でも残りの半分は、結局自分のお気に入りをチェックしていたりとか、トップページに戻って自分で検索しなおして、目的の商品が20%オフになっているか気にしている人っぽいな、というのが見えてきます。であれば、10人見た結果、対象商品がどれなのかもう少しクリアにしてあげたらシンプルに見て買ってくれるんじゃないの?と思い浮かんだとします。でも本当かどうかわからない。たかだか5人そうだと言われても本当かわからないですよね。ですので、ボリュームの検証をしましょう、と。ここでこれをもう1回使うんですけれど、UTM-source、つまり私の20%オフキャンペーンメールを見た人と絞ったのですが、その中で同じ訪問の中で、わざわざトップページに戻っている、あるいは、お気に入りからサーチしている、つまり自分で商品検索しちゃってます、という行動を取っている人がどれくらいいるのかを同じ行動でサーチすると、全体から今のような人たちがどれくらいいるのか、そのボリュームとパーセンテージがすぐ出せます。データ分析の中でシーケンシャル・パターン・マイニングというのですけれども、順番を定義した状態で、その順番の方がどれくらいいるかを見ていくのですが、データ解析としては結構高度なことをやっています。これを見ると、確かにメールから来ている人の中で2~3割はその後自分で検索し直すことがわかっていれば、もう少し20%オフの商品が何が対象で何が対象外なのか明確にしてあげるとか、あるいは、20%オフの対象商品は全部ここから調べられますよ、みたいなLP作ったら結構スムーズに買ってくれるんじゃないの?というのは割と正しそうな案だよね、というのがわかります。次にやるんだったら、商品検索をわかりやすくしてLPを作ろう、というのを私ならやりますね。こういうことができるようになります。これを10分にプラスで見ていただくだけで、15分程度ですね、見ていただくだけで簡単にプロセスや改善ポイントが見えてきます。そういうやり方がプロセスを見ていく、モーメント分析という考え方になります。


ポイントは、もう1つよく言われるのが、メールから来ている方のプロセスを見ていくと、見ただけで改善案できるの?ということも思われるわけですね。お前だからできるんじゃないの?と。そんなことないです。ポイントがありまして、今みたいにメールから来ている方のプロセスを見ていきますと、想定と違う行動をしている方が絶対に出てきます。想定外に着目して、なんでその行動をしちゃったのかな、ということを考えていきます。そうすると、自分だったら確かに対象商品見てもわからないかも…と気づくわけです。理想の方法を考えると、わざわざ探させるのではなくて、こっちからこれが対象商品です、って教えてあげることができるな、という話になって、だったらこれが改善案だよね、ってつくってあげればいいわけです。行動そのものを裏返しするのは難しいので、1回こっち側に入るみたいなことをやっていただくと、結構簡単にできるようになります。皆様、人なので他の人の行動を見れば、なんでこうなるの?と思うわけです。ですので、このステップを踏んでいただければ、ほぼほぼここまでたどり着けます。


ただですね、もう1個ポイントがありまして、確かにプロセスを見ているので事実に基づいた改善案になっているはずです。とは言ってもある種、多少の想像は残りますよね。本当に絶対そうですか、って聞かれたらわからないじゃないですか。それはそれで仕方ないので、後は回数を重ねていくしか方法はないです。ただ、最初に私が申し上げたように、数字、結果だけ見た場合と同じなんじゃないの?と思われるかもしれませんが、下手な鉄砲を撃っていたときと比べ、10分いつもの業務に追加しただけで、はるかに精度の高い改善になっているはずですので、今まで仮に10個に1個当たっていた、つまり1割打率だったとしても、4割打率に上がっていくと思います。でも10割にはならないです。デジタルですので、何回もやっていきましょうよ、という部分が最終的に残るかもしれないですが、実行後にまた同じようにモーメント分析をやっていただければ、想定通りのこともあれば、また違うことも出てきたね、と、どんどんデータに戻づいた解析がブラッシュアップしていくわけでございます。


実際にこれは、フェリシモさんの話なのですけれども、フェリシモさんですと事業部の中に色んな担当の方がいるんですね。メール作る、特集を作る、facebookやる、など。そういった方々が自分たちの業務をよくするために、1人1人が小さくモーメント分析をしていく方法を取っていき、最終的に何が起こったのかというと、事業部全体の目標達成率が大きく変わりました。やはりそれくらいのインパクトは出てきます。ですので、根拠はないけれどもひたすら数打つ作戦だと無駄に終わっている話も多く、今のようにデータをチェックした上でプロセスもちゃんと見ればちゃんと打率が上がりますよ、ということです。もちろん失敗することもありますが、データに基づいてやっているので、なぜ失敗したのか、ここが上手くいっていなかったから次はこうしようと着実にステップアップが見込めるはずです。こういうのを見ていくと、プロセスをしっかり見ていくので、結果的に無駄な作業がなくなり、数字も上げていくことができます。こういった手法でございます。


ここからは実際の事例をお話して締めにしていきたいなと思います。実はこれ、結構色んなシーンで使えるのですけれども、今日は時間の関係で1つだけしかお話できないのですけれども、さっきの私の20%オフのメールの話みたいに、日々やっていることをより高めていく、というのが1番多いシーンです。他にも、シーン2としましては、理由がわからない数値を調べる、急にさっきみたいにリターゲティングの数字が下がったりして数字を見ていくとか、あるいはデータ分析していくとAとXがなぜか同時購入されている形跡が多いとか、あとはそもそもゼロベースで新規の企画を作るということもあります。LTVを上げるのってどういう企画でできるのか?とか。ただ、1番ベースになるのはこれなのでシーン1の話だけお話しますね。


さっきの事業部全体でやられたフェリシモさんですね。起きたことは、あるメールの売り上げが3倍になるという、大きな成果を上げられました。何をしたのかと言うと、やったことは、フェリシモさんってアパレルの通販企業でございまして、色んなブランドを持っているんですね。その複数のブランドから小さいサイズの服だけを集めて特集ページを作って、背の低い方向けのキャンペーンを作って、ターゲティングページを作りました。背の小さい方はなかなか自分のサイズに合わないという悩みを抱えていますので、そこに向けてターゲティングをしました。最初にやったクリエイティブがこれで、メールとかLPのトップとかに載っているのですけれども、こういった形で人を集めていきました。結果どうなったのかと言うと、クリックはそこそこあるが、コンバージョンが思ったよりも上がっていない、もう少し上がってもいいな、という状況でした。だったら早速プロセスを見ていきましょう、と。このメールから来た人の中から10人のプロセスを見ていきます。そうしたら、想定外の行動がいっぱいありました。どのように想定外なのかと言うと、メールから特集に行きます。特集されている商品まで見ます。そこまでは良いのですが、そこからおもむろにサイズ表を確認するんです。私に合っているサイズあるかな、と見て、また違う商品をみたら、またサイズを見て、というのをすごく繰り返す、というプロセスがいっぱい出てきたんです。この時点で企画の狙い、失敗しているじゃないですか。あなたにぴったりのサイズの洋服を集めているのに、やっぱり確認してしまう、というのが抜け切れていない。伝わっていない、ということがわかったので、じゃあクリエイティブを変えていこうと。このプロセスをしっかり見ていないと、クリエイティブの色を変えてみる?ピンクからブルーとか。小さいサイズがちゃんと伝わってないんじゃないの?とか色んな案が出るんですけど、どれが成功するかわからないじゃないですか。でもしっかり見ていれば、自分にぴったりというのがちゃんと伝わり切れていないんだな、というのがわかって、彼らはその方向でクリエイティブを変えたんですね。だいたい2回くらいクリエイティブを回していって最終的にどうなったのかというと、こうなりました。「背の低い方向けにぴったりサイズ集めました」。実際、身長149cmのモデルを用意して、普段こうなっているのがこうなりますよ、と、こういうクリエイティブに変えたんですね。しかもサイズ表がわかりづらかったので、SPサイズはSみたいなのもちゃんと入れたと。結果、どうなったのかと言うと、このプロセスがほぼなくなって、素直に特集ページに行き買ってくれて、売り上げが3倍に伸びました。プロセスを見るだけで簡単に売り上げがあがるやり方になっております。今シーン1だけご紹介したのですけれども、このシーン1を日々の色んなことに組み込んでみてください。メールもありますし、特集もあるでしょう。他にも広告もあると思います。色んなことに踏み込んでいただけると繰り返すことになりますので、自然とうちのお客様ってこんな人多いよね、とか、こういうケースに悩むこと多いよね、というような、我々が顧客の肌感覚、と呼んでいるそういったものが、モーメント分析をすることで見えてきます。そういったものがある程度見え据えた状態で2と3のような、より高度なモーメント分析に進んでいくわけです。それが重要なステップですね。ついつい3番とかやりたいんですけど、いきなりゼロベースで新企画作ってくださいって難しいので、まずはちゃんと自分たちのお客様を理解することから初めてください、というのが大切です。


一応ですけれども、こんなシーンもありますよ、というのを2つだけご紹介します。これは車のディーラーさんの会社なのですけれども、実際にWEBで車を探してAという車を見つけて、実際にディーラーさんに連絡して試乗予約する、みたいなケースがよくあります。このとき、ディーラーさんはそのユーザの行動を見ていて、実はこの人ここに来る前に色んな車を見ているな。でも1番見ているのはAとBだな、というようにわかりますので、ディーラーさんの方もこの2つの車に興味がある人だよ、というのを前提に営業ができるようになります。こういった使い方をしているケースもあります。


あとはオンラインサポートのケースです。メールで問い合わせがあって、何がわからないのか、よくわからないというケースがあるのですけれども、そのときにお問い合わせいただいた方がWEBで何に詰まっているのかのプロセスで可視化していると、「あ、なんだ、そもそも入力が間違っているじゃん」とわかるわけです。この行動をしていると適切にキャンペーンが適用されない、とかもわかってくるわけです。ですので、プロセスの可視化は結構幅広く役に立つものになっております。


モーメント分析クラウド「USERGRAM(ユーザグラム)」

先程ご紹介した「USERGRAM(ユーザグラム)」というツールは、今日ご紹介したモーメント分析ですね、絞って見て合計のボリュームも確認する。あの3セットが綺麗にできるようにつくっている業務ソフトです。他にもAIの機能も使って絞るというところをAIにサポートさせる、というのはできるようにしています。どういうところから見てください、というパターンをAIがサジェストする仕組みになっています。ただし、最終的にステップ2で1人を見る、というのは必ずやってくださいね。あとは人を見るときも、もう少しユーザの気持ちにダイブできたらいいなということで、そのユーザの興味のあるワードや過去どんなページに滞留したかなどの、よりプロセスを明確化したものが見られるようになっています。AIによるサジェストで、この人見ておいた方が良いのでは、こういう人ではないか、というのはできるだけ機械的にフォローを入れられるようにしています。そういうのを使いながら皆様が具体的に可視化して、こういうところが想定と違うなという点をわかってもられたら、と思っております。


さらに実際にステップ2で、ユーザのプロセスを見るというUの字サイクルですが、こちらご安心ください。我々がちゃんとトレーニングを付けています。3か月間くらいしっかり課題とワークショップをサンドイッチにしていきます。1回皆様が自分でやってみて、それについてトレーナーがもっとこうした方がいいですね、というようなフィードバックを3か月間やってもらえます。実際に皆様がちゃんとご自身でできるようにサポートしています。大変好評をいただいておりまして、250社くらい使っていただいてるソフトウェアになりまして、見ていただきますと、左上のデジタルやりこんでいるような企業様もやっていただいていますし、これからデジタルにしっかり取り組もうという会社様も使っていただいておりますので、このモーメント分析はどの会社様にとっても非常に有効的なものだと感じております。もし気になる方はアンケートか直接聞きにきていただければと思います。


登壇企業情報

  ビービット(beBit)|ユーザ視点からの価値創出を追求するエクスペリエンス・デザイン・パートナー エクスペリエンスデザイン・パートナーのビービットは、コンサルティングと「USERGRAM」の提供を通じて、企業のユーザ理解によるUX・体験設計を支援します。 ビービット(beBit)|ユーザ視点からの価値創出を追求するエクスペリエンス・デザイン・パートナー


株式会社ビービット 生田 啓
株式会社ビービット 生田 啓

京都大学工学部を卒業後、株式会社ビービットに入社。ユーザ中心アプローチによるウェブマーケティング手法の開発や、金融機関、大手保険企業などへの コンサルティングに携わる。現在は、企業が科学的にマーケティングを行って確実に成果を創出するための効果測定ツール「Web Antenna(ウェブアンテナ)」および新サービスのモーメント分析クラウド「USERGRAM(ユーザグラム)」の事業運営に携わる。

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