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【第2部】「個人の感想です」はもう使えない? ~打消し表示のNG とその対処法!~



ネットショップを立ち上げる際に必要なショッピングカートシステムの「楽楽リピート」や「楽楽B2B」などを取り扱う、株式会社ネットショップ支援室と、薬事法関連のエキスパート企業である薬事法ドットコム、技術系インターネット広告代理店の株式会社フルスピードとの共催セミナー「薬機法を理解してWeb集客を効率的に行う方法」共催でセミナーが2018年10月18日に実施されました。


昔に比べてネットショップを立ち上げることはシステムや物流的には容易にはなりましたが、立ち上げたあとの法令やWeb集客に関しては、いろいろ制約条件などが増えてきております。それら環境に対応するための法令や効果的な集客方法について実例を交えてご説明いたします。

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株式会社薬事法ドットコム
マネージングディレクター
松島 正則

医療・健康・美容のリーガルマーケティングコンサルのパイオニアである薬事法ドットコムで お客様コンシェルジュとして薬事法・景表法から最近の機能性表示制度、臨床試験まで 幅広くサポート。 
日本臨床試験協会アドバイザー 薬事法管理者、コスメ管理者資格保有


薬事法ドットコムの松島と申します。よろしくお願いいたします。

弊社薬事法ドットコムは健康とか医療、美容関係のビジネスを法的な部分からサポートしている会社になります。皆さま方の広告ですとか、またはビジネスモデルに対して、法的にどうなのか、問題がないのかというところをチェックさせていただいて、アドバイスさせていただいたり、また、この健康美容ビジネスというのは非常に競争が激しい世界ですので、ただ法律を守っているだけだと売れないというご相談が非常に多く受けます。

弊社もただ守るだけではなくて、守りながらどこまで攻めることができるのか、どういうことができるのか。

そういうところまで踏まえてコンサルをしている会社になります。薬事法、景表法といろいろ法令があるんですが、テーマが広いので、今回はこの「個人の感想です」とよくお話を聞いたりすることもあるんですが、その内容に関してご説明したいと思います。

今年、報告書というのが出て大きな動きがあるので、そのご説明をしたいと思います。


個人の感想です が使えない

これは、この前の7月ですね。措置命令が出た案件なんですが、こういうふっくらしたいという、最近痩せるだけではなくて、健康的にふっくらした美ボディになりたいという方のサプリが非常に増えているんですが、こちらはこういうふっくらしたいという、これはファーストビューのところで、中に体験談がこういうふうに書かれています。

その体験談のところに、「個人の感想であり、効果効能を保証するものではありません」という、こういう注釈が入っています。今日のテーマはこの注釈を入れて、こういうふうに説明をしているものが有効として見なされないケースがあるというような通知が出ているので、それをご説明したいと思います。実際に今回の措置命令だと、ここでは「個人の感想であり、効果効能を保証するするものではありません」というふうに書いてあるんですが、これに関しては、一般消費者がこういう表現から受ける本件商品の効果に関する認識を打ち消すものではない。

いわゆる、広告でふっくらするというイメージを伝えていたり、こういう「太りにくかった上半身にお肉が付くようになり」とか、こういうように書いてあるんですが、こういうように肉が付きやすくなるという印象を、こういうふうに「効果を保証するものではありません」と書いてあっても、それは認められませんよというような通知になっています。

そもそも、今お話した薬事法とか景表法があるんですが、今、行政のパトロールが非常に厳しいのはこちらの景品表示法なので、そのお話をさせていただきたいと思います。


行政指導のケース①有利誤認

景品表示法で実際に行政指導になるケースというのは、大きく分けてこの2点になるんですが、ひとつめが『有利誤認』。これは、例えば、今月だけキャンペーンで半額になります。それを、今月だけじゃなくて、毎月やっていると、それはうそのキャンペーンなので、そういうのは有利誤認です。例えば、定価3万円なんですが、今だけこの広告を見た人に限り3000円で売ります。90%引きです。実際に3万円で販売しているのが、実際に普段ちゃんと3万円で販売していれば問題ないんですが、それが実際には架空の定価。ただ付けているだけ、みたいなのは、実際の元々の定価がちゃんとしていないのに値引きしているみたいな、そういううその値引きみたいなのもダメです。そういうのが有利誤認というものです。


行政指導のケース② 優良誤認

もう1つは、優良誤認ですね。これは、品質とか技術、例えば、効果効能がないのにあるように見せている。

例えば、ダイエットサプリですよと、ダイエットをする効果がないのに、実際にダイエットするという根拠がないのに、これを飲むだけでダイエットができるように見える。そういうのは、この優良誤認というのになります。ちょっと薬事法の絡みもあるので、分かりづらいので。

例えば、置き換えダイエットみたいなのは、ダイエットするというのは別に薬事法違反にならないんです。ただし、どういうケースが優良誤認になるのか。例えば、置き換えダイエットで10キロ痩せますって表示しているのに、そもそも10キロ痩せるっていう根拠が全くなかった。

もしくは、例えば、置き換えダイエットで10キロ痩せるという根拠はちゃんと持っています。ただし、広告では体重だけじゃなくて、ウエストも痩せます、太ももも痩せます。そうすると、体重が痩せる根拠は持っていたのに、ウエストとか太ももの根拠はないので、こういうふうに根拠と広告がぶれている。この2つはもうそれだけですぐ優良誤認になるので、アウトになります。


優良誤認を防ぐ広告作成が必要

今回のテーマはこの真ん中のところになります。これは、例えば、今言った、10キロ痩せますっていう広告をしています。実際に10キロ痩せるちゃんとした試験も行って、データも持っています。

なので、根拠とデータが合っていれば問題ないんですが、そのデータを取るときに、なるべく痩せたデータを取りたいから、太った方を対象にして、例えば、BMI25以上の人を集めて、そういう人を実際に試験をして、痩せたデータを取ろうと。

そうすると、持っているデータはBMI25以上の人なんですが、広告では誰でも痩せるように見せていると、広告表現と根拠が合致していないので、そのままだと優良誤認になります。

なので、実際は、ここでBMI25の人に10キロ痩せますよという表示をしていれば、持っているデータと表示が合っているので問題がないんですが、ここをすり合わせをする必要があるというところです。

これは、今、体重の事例で言いましたが、例えば、全額返金保証ですね。そういうようなのも、例えば、全額返金保証という広告をしているのに、返金していなかったら、ここはそもそもやっていないのでアウト。

例えば、全額返金保証って言っているのに、その返金が割り引きチケットを売っている。それは返金していないので、広告と行っていることがずれている。それもだめですね。

例えば、ここの真ん中で言うと、全額返金保証は確かにします。ただし、未開封の人に限ります。そういう条件が付いていると、ちゃんと未開封の人に限りますというのを分かるようにしていかないと、ここの、誰でも全額返金保証してくれるように思わせていると、実際に行っていることと広告が違っているので、優良誤認になるというようなところになります。

なので、基本的にはどういう表示の内容をしているのかということと、どういう根拠、またはどういう行為をしているのかということを確定して、その2つを比べて、根拠と合っているのかどうかというのを検証することになります。今回、昨年の7月から今言った注釈の打消し表示に関する報告書というのが出ました。これは、先ほどの注釈がどういう書き方をしていないとダメですよということと、どういう内容のことが書いていないと消費者は誤認しますというような報告書です。


消費者庁が開示した報告書について

何が大事かというと、ちょっと戻るんですが、ここの優良誤認、いわゆる消費者が誤解するというのは、さっき言ったように、こちらで言うと、金額がどうこうという、具体的に数字は分かっているんですけど、消費者が誤解するって割と主観的な部分が多いんですね。なので、実際に本当に誤解するのかどうなのかというところが、消費者庁とのやりとりになるんですけど、そこで消費者庁はこういうアンケートを取って、消費者の実際のアンケートを取って、消費者はこういうのをやっていたら誤解していましたよという、証拠データみたいな形を報告書として提出したんです。

これは実際にWebで調べればすぐに検索できるんですが、こういうのを昨年から3段階に分かれて出てきました。なので、先ほどの事例になるんですが、この表示と根拠が合っていれば問題がないんですが、例えば、先ほど言ったように、全額返金保証と言っていて、ただし未開封の人に限りますっていうふうにしていたとすると、この未開封に限りますっていうのを認められないと、全額返金保証を未開封の人にしかしていないじゃないかと。これは表示と根拠が合っていないので優良誤認ですという考え方です。なので、この注釈、打消し表示が認められるかどうかというのは非常に大きなポイントになります。


今回の報告書で言うと、1つは一般的な基準で、こういうふうな内容のものをこういうふうに書きなさいというような、一般的な基準があります。さらに、個別で紙媒体、PC、スマホ、インフォまではそれぞれどういうような書き方をしないといけませんというふうに、一般論と個別案件に分かれて報告書というのができています。


注釈に関する消費者の誤解

もう1つポイントになるのが、注釈の内容なんですけど。例えば、ナンバーワン調査を行ったときに、どこどこ研究所で調べたとか、どこどこ調査会社で調べましたみたいに、内容を補足するもの。これに関しては、そこまで厳しくないんですが、先ほど言ったように、例えば、未開封のものとか条件を限定するもの。初回の人に限るとか、限定するものに関しては、かなり厳しく、消費者はちゃんとここまで書かないと誤解しますよというふうになっています。これは、今回この報告書という言い方をしているんですが、行政の法令が変わったわけではないので、法的にこういうのはNGですとか、もしくはいいですっていうのを通知しているわけではなくて、こういう書き方をすると消費者は誤解しています。だから、誤解したまま広告を続けていると、優良誤認になる可能性があるので、気をつけてくださいねという言い方です。


フォントの大きさは8ポイント以上

具体的にはどういうことが書かれているかというと、1つは注釈の大きさです。以前は8ポイント以上。昔は、ものすごい小さい字で書いていて、ごまかすようなのはダメですよというルールだったんですけど。8ポイントで書いていれば、ちゃんと見られるから、8ポイント以上で書いてあれば大丈夫という考え方だったんですが、この前の報告書では、例え8ポイントで書いてあっても、全額返金保証というのがものすごい大きい文字で書いてあったら、8ポイントの文字は気づかないことがある。だから、強調する表示とバランスを見て、ある程度大きさを考えなさい、と。そうしないと、消費者は誤認します。あと、色は、これは昔から言われているんですが、背景と、白地に白というのは極端なんですが、例えば、グレーのバックに白地で書いたり、赤地の背景にオレンジで書いたりとか、同色系で書いたりすると見にくいので、そういうのはだめですよと。あと、位置です。位置は、原則、強調するところと同一視野にしなさい。これはどういうことかと言うと、紙で言うと、表面に強調する内容を書いていて、裏に注釈で書いてあるのはだめです。表面に書いてあれば、注釈も表面に入れなさい。あと、Webとかスマホは、基本的にはワンスクロールが同一画面という考え方です。


景品表示法と強調表示に関して

中見のほうなんですけど、中見は2つポイントがあります。1つは、専門用語で書いてもダメです。これは、景品表示法というのは健康美容ビジネス以外にも、全ての広告に関わるので、これは通信事業に関する事例なんですけど、下り最大速度はおおむね2Gbpsと。これは一般の方がこの2Gdpsの速度ですって言われても、どのくらい速いのか正しく理解ができない。こういうふうに業界の人しか分からないような専門用語で書いていても、それはだめですよというふうな表示です。もう1つが、強調表示と矛盾するような打消し内容はだめだと。それは強調表示を優先します。この事例で言うと、例えば、月額4500円で使い放題です。注釈では、「ただし、別途端末代金が必要になります。また、契約事務手数料が初回請求時にかかります」そうすると、広告だけを見ると、4500円で使い放題だと思って契約しようとしたら、実は、別にも費用がかかりますよ。こういうふうに、4500円で使い放題じゃないじゃないですかと。こういうふうに強調する内容と矛盾する内容が書いてあっても、それは認められません。なので、先ほどの効果効能も、例えば、広告全般ですとか、もしくは体験談の中で、肉が付くようになりますということを効果効能で見えるように広告をしていて、それを「個人の感想です」もしくは、「根拠を保証しません」と言っても、見た方はそういう効果があるように認識するのに、注釈で、実はそういう広告はしていても効果は保証していませんよというのはだめですよというルールです。なので、注釈の書き方と内容が非常に厳しくなっています。


体験談での誤解を招かない

もう1つは、この体験談です。体験談に関しても、この通知の中に入っていて、体験談は全てがダメなわけではないんですけど、「体験談により一般消費者の誤認を招かないようにするためには、当該商品、サービスの効果性能などに適切に対応したものを用いることが必要であり」。これは、いわゆる、体験談に出てくる人が根拠になっているものとちゃんと合っているのかどうなのか。例えば、先ほどのお話で言うと、よく膝関節に効くサプリってあると思うんですけど、広告だと割と60代、70代、80代のおじいちゃんの方が広告に出るケースがあるんですけど、確かに試験をして膝に効果があるデータを取ります。そのデータは、30代から50代の人を対象にして、一般の参加者を対象にしたデータだったんですけど、広告だと高齢者を対象にしている。そうすると、広告に出てくる体験者と、持っている根拠データが対象が合っていないので、それは根拠にならない。なので、持っているデータと体験者がちゃんとマッチしているか、そこは裏付けと合っているか確認する必要がある。もう1つは、先ほどのダイエットなんですけど、このドリンクを飲んで10キロ痩せたというデータがちゃんと取れました。でも、実際にそれを飲んで20キロ痩せた人も出たので、その人に広告に出てもらうと。でも、根拠として持っているのは10キロまでのデータなので、実際に20キロになったかもしれないけど、その人は例外だと。持っているデータと合っていないので、例外的な人を広告に使ってはだめですよと。根拠がないのはもちろん全くだめなんですが、持っていても、その対象が合っているのか、もしくは結果が合っているのか。そういう人を対象者にしないと、まずだめですよと。その人が条件にちゃんと合った人が体験者として出てきたときに、こういう注意書きをちゃんと書きなさいと。これはその根拠になったデータ。被験者の数、おおびその属性。これは、20名の人に対して、年齢が25歳から55歳の人に対して。あとは、男性女性。男女に対してこういうのを行いました。実際にこの体験者の方のように10キロ痩せた方というのは、何パーセントの人が10キロまで瘦せれて、10キロまでいかなかった人は何パーセントいました。こういうことまで明確に表示すべきであるというふうに報告書では書かれています。


特商法に関するルールについて

これは、今回あくまでも法令の改正ではなくて報告書なので、ほかの法令と矛盾しているところがまだあるんです。具体的にどういうことかというと、例えば、今、定額コースを行った場合は、総額表示を購入の最終画面に書きなさいというのが特商法でこの前に通知が出ています。なので、同一画面じゃなくて、最終画面に書きなさいという、特商法ではそういうルールになっています。例えば、化粧品のガイドラインなんかでは、美白またはホワイトニングというのは、「メラニンの生成を抑え、しみそばかすを防ぐ」というような注釈を、相互の対応が分かるように併記すること。そういうふうにすればいいですよと書いてあるので、ほかのガイドラインや通知では今回の報告書と若干ずれがあるケースがあるんですが、もしそこのずれている場合は、元々出ているガイドラインとか通知に合わせれば、今回の報告書に合わせなくても大丈夫だというところです。


表示広告と根拠について

話を戻らせていただくと、まず実際にこういう広告をやろうというふうに考えたときに、具体的にこういう法令があるのかないのか。あれば、それに従ってください。なければ、実際に表示する内容と根拠の比べる内容です。根拠と内容が合っていれば、もうそれはそのままでオッケーです。ただし、合っていない場合、これも先ほど言った、そもそも根拠がない。これはもう、そのままアウトです。もしくは、根拠と広告がずれている場合、これもアウトです。この根拠が一部しかない場合、この場合は打消し表示が必要になります。打消し表示がもしない場合は、至急打ち消し表示を作る必要があります。具体的には、始めに言った、8ポイント以上。バランスを考えてやる。もしくは、背景と同じようにしないとか、消費者に分かるような形で書いてくださいというのは原則です。あとは、体験談を使おうとすると、その体験談の人は持っているデータと条件が合っているのか。例えば、ダイエットする場合、一般的なデータを取っていて、モデルさんだけBMI35キロのものすごい太った人がすごい痩せましたっていうのは、持っているデータとモデルさんの体験者の条件が違うので、それはそもそもダメですよと。または、10キロしか痩せないデータがあるのに、20キロ、30キロ痩せましたみたいなのもダメです。その条件がちゃんと合っていれば、体験者を使うことは大丈夫です。


紙媒体でのケース

これをちょっと報告書と合わせて、実例で見ていきたいと思います。これは紙媒体のケース。Webでも似たような形だったので、この事例をご用意しました。基準としては、打ち消しの置き場所は、原則表示の直下にする。いわゆる、すぐ下に書かないとダメですよと。これは、打ち消し表示が強調表示から離れていると、消費者はその強調表示と打ち消しの関係が分からなくなるのでダメです、と。消費者は強調表示の場所を中心に読むので、離れていると誤解をする。正しく理解できていない。これは、いわゆる、書いてあればいいわけじゃなくて、消費者に正しく理解できるように書かないとだめだという、かなり踏み込んだ内容になっています。なので、今までは、同一紙面であればいいという話をさせてもらったんですが、先ほど言ったように限定する表示だけは同一紙面にあればいいだけではなくて、すぐ下に書かないとだめですよと。どうしてもすぐ下に書けない場合は、記号など明確にして、打ち消し表示とのつながりを明確にする必要がある。

ここも結構厳しいんですが、強調表示のデザインと打ち消し表示のデザインを合わせる。強調表示のデザイン、文字、字体、背景などと、打ち消し表示の字体が違うと、違うものと認識するのでダメだという考え方です。なので、報告書には「字の大きさが大きく違う、字体や色が違う、背景が違うといった場合は、消費者は強調表示と打ち消し表示を一対と認識できない恐れがある」そういうふうに書かれています。これまでは、8ポイント以上で、背景等が見づらいのはダメなんですけど、同一紙面にあったら良かったんですが、それだけではダメですよということです。


広告とのミスマッチを防ぐ

今、法令の話だけなので、ちょっと分かりづらいので、どういうことかというと、ケース事例。架空の事例なんですけど、例えば、こういう「ファイスティング酵素で7キロダウンしました」というような広告があります。その下に、価格のオファーがあって、注意書きで「1日1食を置きかえにした結果です」というふうな広告があったとします。これを先ほどの内容で検証してみると、置き換えダイエットに関する書き方、法令に関しては特にないので、これは別に気にしなくていいです。あとは、表示の内容と根拠が合っているかどうか。これは、このファスティング酵素を飲むと7キロダウンというふうに見えますが、これは普通に食事と併用して飲むわけではなくて、食事と置きかえて飲んだら7キロダウンしました。なので、このファスティング酵素の中でも置きかえた場合という限定がついています。

これはこのままだと広告とミスマッチになってしまうので、一応ここに置きかえた場合ですよというのを注釈で書いています。なので、今までだったらこれでセーフだったんですが、今回の報告書で言うと、この書き方だと、消費者は正しく認識しないから、置き換えダイエットというのを認識できない。そうすると、摂取すれば痩せるように広告しているのに、持っているデータは置き換えダイエットのデータだからアウトですというふうな形になってしまいました。なので、今みたいに、まず広告がミスマッチの場合、今回は置き換え限定なので、打ち消し表示をする必要があります。あとは、どういう内容を書くか。これは元々、こういうデータを持っていたとします。例えば、データは被験者が20名の女性のみで、年齢は45.6、プラスマイナス8.3歳、平均体重が60プラスマイナス6.3キロの人を実際に試験していただいて、1日1食を8週間、ファスティング酵素に置き換えた場合、こういう結果が出ました。実際の結果は、減量が10キロ、プラスマイナス4.5キロだったと。こういう結果が出ましたよと。そうすると、この広告で、まずこの女性の方がここの始めの根拠のデータ、女性はまず間違いないですね。元々の平均体重や年齢がこの条件と合っているかどうか。この場合は合っているので問題がない。


限定の場合は注釈ではなく広告に

次に、結果のほうで、この林さんは7キロ痩せました。でも、試験のほうでは10キロ、プラスマイナス4.5キロまで結果が出ているので、林さんの結果も試験の結果と合っているので、いわゆる、根拠としては問題がない。なので、あとは、打ち消し表示の書き方だけ注意すればいい。今回は置き換えのみという限定がついているので、一般的な書き方ではなくて、限定の場合の書き方、先ほど言ったように直下で同等に書かなければいけないというところで、それを同じようにしてみると、ここの「1日1食8週間ファスティング酵素に置き換えた結果です」という、ここのところは、ここの書いてあるのと同じぐらいの大きさで、しかも、背景も字体も同じようにして書く必要があると。そうすると、そもそもこの広告自体がいいの?こんな広告だと売れなくなっちゃうねという形になるかもしれないんですが、今回の消費者庁の考え方には、こういうふうに注釈で限定させるというのは基本的に認めたくないという方向です。なので、こういうのを書くんだったら、始めから、頭のところに「ファスティング酵素で置き換えダイエットをしたら、7キロ痩せましたよ」というふうに書けば、これは別に限定にならないので、わざわざこういう書き方をする必要がない。限定を注釈ではなくて、ちゃんと広告の中に大きく書きなさいというのが今回のルールです。


自社調べに関して

もう1つ、補足させていただくと、よくこういう根拠を取るときに、自社調べはダメでしょうかというご質問をよく受けるんですが、実際に試験を行うときは、自社のお客さんを使ったりする、もしくは、自社社員を使ったりすると、客観性が低いというふうに評価されるのでNGなんですけど、顧客満足度のように実際に使った人じゃないと、購入した人じゃないと満足度の答えができないような場合は、実際の購入者を対象にしたアンケートをやっても、自社で調べても、それは自社調べだからNGとはなりませんよというふうになります。ここはちょっと注意する必要があるんですけど、広告のこの規制の中で、体験談のことは書かれているんですけど、体験談を送ってくる人は、その商品を気に入って送ってくる人なので、当然いいことを書いてあるのが当たり前だと。


例えばなんですけど、顧客満足度を調べるときに、体験談とかお客さんの感謝の手紙が100通来ましたと。100通を見たら、99通が本当によかった、感謝していますって書いてあったと。だから、99%満足していますというのはだめです。自分から送ってきてくれるのは、いいことが書いてあるのは当たり前なので、それを元にするのはだめです。ただし、別に、向こうから送ってくるわけじゃなくて、例えば、この期間に購入した人とか、この期間に定期購読を購入した人に対してアンケートを取って、それを回答すれば、それは別に向こうから良くて送ってきた人を母体にしているわけではないので、そういう調査だったら、別にここの規制とは矛盾していないので、手法が違うので、そういう場合だったら大丈夫です。


あとは、そういうアンケートに対して、自社の社員ですとか家族の方、または販売する商品やサービスに利害関係がある方を調査対象に入れた場合なんですけど、数字だけ見ると出てこないケースもあるんですが、最近、実際にどういう人に対して調査したのかっていう細かい資料まで出させるケースが非常に増えています。なので、これはもうもちろんなんですけど、調査内容を自社社員とかで適当に作ってしまおうというのはNGになるので気をつけてくださいということです。


アフィリエイトの書き方に関して

今回、この注意書きに関しての書き方をお話させてもらったんですが、実際にどこまで本当にこれを順守しなければいけないのかというところはあると思うんですけど。例えば、これは2016年にアフィリエイトに関する通知というのが出ました。アフィリエイトさんが好き放題書いても、広告主にも影響しますよという通知が2016年に出て、先日アフィリエイトに対する行政指導が広告主に対して出ました。この期間は2年ぐらいあったんですけど、実際に行政からは結構動きがあったんですが、2年ぐらいたって、実際に行政指導が起こると、皆さん結構慌てて、アフィリエイトもどうしようというご相談が今多いんです。でも、2016年からそういう通知が既に出ているので、出ていたときにどういうことをすればいいのか。

例えば、その通知自体はアフィリエイトがダメなわけではなくて、アフィリエイトの書き方がこういうときはダメですよっていうのがあるので、そこを正しく理解して、アフィリエイターさんとうまく連動できていれば、今回こういう行政指導が起こっても慌てる必要がなくて、逆に、競合他社はそれで広告ができなくなる可能性があるんですけど、準備ができている会社さんはそれに対応ができる。なので、今回の打ち消し表示も、だから、すぐ全部をそれに合わせて何かやらなきゃいけないというわけではないかもしれないんですが、実際にこれに合わせて行政指導というのは今後すぐに出てくると思います。そのときに、慌てて対応するよりは、こういうことなので事前に自社のホームページはそれに合わせて修正対応をしておけば、何かがあっても広告が出稿できないと買っていうブランクがなくなるので、これを正しく理解しておけば、その対策が練れるというところがあるので、今回ちょっと厳しいという話になるんですが、お話させていただきました。


行政指導対策は大至急必要

あと、最後に1点だけ。弊社のサービス内容だけ広告させてください。弊社は主に3つの業務がありまして、1つは前半でもお話しました、広告をチェックさせていただいて、もし法的にNGな場合は代替表現という代わりの案を出させていただいています。また、守るだけではなくて、どういうことができますよというコンサルまでさせていただいています。さらに、先ほど言ったように「根拠」「エビデンス」「試験」というのが非常に大事になっているので、弊社の中でも試験を行って、根拠作りにご協力しています。特に、ポイントとしては、試験をやることが目的ではないので、そもそもどういう広告をしたいのかというところから、その広告をするにはこういう試験を行いましょうというところをやらせていただいています。なので、こういう業務で何かご相談があれば、ぜひご相談ください。

最後に、せっかく薬事法として呼んでいただいたので、弊社のほうで今、行政、もしくは、さまざまなお客様のほうからご相談をいただいているんですけど、ここに書いてある内容の商材をお取り扱いの皆さまは今行政指導が非常に厳しくなっているので、もし対策していないよという方は大至急対策する必要があります。よく最近ご相談が多いのは、貼るサプリメントみたいなのをやりたいとご相談があるんですけど、そういうものも法令を理解していないとちょっと危険です。あとは高齢者向け。膝ですとか頻尿系ですね。あとはバストアップ。痩せ菌、でぶ菌。この辺も今、もう既に措置命令も出ているんですが、この辺の商材は今だに指導が今飛び交っていて、新規で根拠を出しなさいという話が出ているので、もしお取り扱いがありましたら、ご注意ください。以上です。ありがとうございます。


(会場から拍手)

株式会社薬事法ドットコム 松島 正則
株式会社薬事法ドットコム 松島 正則

医療・健康・美容のリーガルマーケティングコンサルのパイオニアである薬事法ドットコムで お客様コンシェルジュとして薬事法・景表法から最近の機能性表示制度、臨床試験まで 幅広くサポート。  日本臨床試験協会アドバイザー 薬事法管理者、コスメ管理者資格保有