
単品リピート通販の売れる「新常識」 CVRを最大化する最新web接客とは?
株式会社wevnal
常務取締役
森元 昭博
1985年栃木県生まれ。2008年よりGMOアドバートナーズ株式会社へ入社。トップセールスの実績をあげた後、2011年に株式会社wevnalを設立。設立6期目までにデジタルマーケティング事業を年商23億規模まで成長させる。
現在はチャットボットのセールス業務のほかに、チャットボットのシナリオ設計や、導入後の運用コンサルティング、改善まで一気通貫したサポートを行い、 導入前後でCV数を3倍にまで引き上げる等多くのクライアントを成功に導いている。 不動産やブライダル、ECを筆頭に幅広い業界に精通。
単品通販の売上を大きくするポイントの一つが、LPの「CVR」。CVRを例えば120%改善するだけでも、CV数も120%成長させることができます。
CVRを大きく改善するカギは、「会話型の入力フォーム」にありました。
多くの通販企業のCVRを改善してきた実績をもとに最新の「勝ちパターン」をご紹介します。
目次[非表示]
自己紹介
まず、自己紹介です。株式会社wevnalで役員をしております、森元と申します。新卒でGMOグループのアド部門であるGMOアドバートナーズ株式会社へ入社し3年間従事した後、2011年に株式会社wevnalを設立いたしました。創業からデジタルマーケティングの統括をしており、その中で3年前に自社でチャットボットツールを開発し、現状ではセールス業務とチャットボットのシナリオ設計、運用コンサルティングも行っております。
本日は下記の5つのアジェンダで進めさせていただきます。
① 事業紹介
② BOTCHAN、EFO・PAYMENT開発エピソードとメリット
③ 500件超えの事例から見えてきた、UXとCVRを最大化するシナリオテクニック
④ 事例紹介
⑤ まとめ
事業紹介
我々創業から行っているデジタルマーケティング事業、チャットボットツール『BOTCHAN』シリーズの開発・提供、メディア事業という3つの事業から成り立っています。本日メインでお話していくのが、この『BOTCHAN』というチャットボットツールです。どのようなサービスなのか触れさせていただければと思います。
チャットボットツール『BOTCHAN』とは?
プログラミングなしでチャットボットがつくれるCMSです。シリーズで展開しております。まず、工数削減を目的にしているFAQ型の『BOTCHAN』、本日メインでお話するエントリーフォーム×チャットボットの『BOTCHAN EFO』、さらに決済機能のある『BOTCHAN PAYMENT』がございます。ほかにも『BOTCHAN for LP』では、チャットボットをLPとして活用いただくことで、CXを最大化する準能動型の広告として配信ができます。『BOTCHAN AI』とは、一人一人に合った商品レコメンドを行うことでCVRを上げることを目的としたツールです。
本日は通販事業者様のご参加が多いですので、単品通販の売れる新常識をミッションに掲げている、『BOTCHAN PAYMENT』を深掘りしながらお話していきます。
本日のゴールは、「ユーザーの心理を掴んだ購入体験の実感への共感」とし、お話を進めさせていただきます。
『BOTCHAN EFO』『BOTCHAN PAYMENT』のメリット
我々は創業から約10年デジタルマーケティング事業を行い、2013年頃はSNSが流行し始め、我々もTwitter広告で売上を伸ばしておりました。そこからアフリエイト領域を強化し、『BOTCHAN』を含めた自社プロダクトに注力しております。
当時、メインとしてTwitter広告をデジタルマーケティングとして活用していたのですが、その当時のwevnalの実績としましては、最高月商1.6億円、粗利率35%、月間獲得件数2万件、人員数はたったの7名で運営しておりました。生産性の高いチームで構成されていたのですが、私自身がこの事業を行う中でジレンマも抱えておりました。
そのジレンマとは、広告代理事業でよくある話ですが、「労働集約型」「薄利多売」「属人化が激しい」という3点です。悩んでいる最中にとあるクライアント様から
「新規顧客獲得効率で何か良い方法はない?」
「LTVを最大化できる方法ってあるかな?」
「カゴ落ちの取りこぼしを何とかできないかな…」
というご相談を受けました。
特に広告をやってく中で2つの重要な変数があります。それが、「CTR(クリック率)」と「CVR(購入率)」です。特に我々が着目したのが「CVR(購入率)」です。他社様のデータによるとWEB接客でCVRが30%上がるという結果がでています。
そこで我々が考えたのは、エントリーフォームとチャットボットを掛け合わせたら、CVRが上がるのではないかと考え開発をしたのが、この『BOTCHAN PAYMENT』です。
『BOTCHAN PAYMENT』とは、エントリーフォームとチャットボットを掛け合わせたものです。最大のメリットは、CVRの最大化です。
ターゲット領域は、比較検討~購入・CVフェーズの顕在層のユーザーが訪問した際に、ストレスなくCVRを実現することにフォーカスしています。
活用のポイントは3つあります。
① チャット型UIにEFO機能を搭載。PDCA、改善が回しやすい!
② チャット内、LP内で決済ができる。各種ツールと連携しているため、柔軟性、安全性が高い!
③ CV数に準じた、準成果型の月額料金!
どのように画面が遷移するのかについてもお話していきましょう。例えば、LPの中に、「購入はこちら」のようなポップアップが出てクリックをします。クリックをすると全画面表示でフォームが登場し、そのフォームの中でチャット形式にて購入が完了する流れとなっております。
現在『BOTCHAN』シリーズは500社強の企業様に導入いただいており、平均CVRは120%の改善を実現しております。
チャットボットでCVRが上がる理由
では、そのようにCVRを改善してきたのか気になると思いますので、チャットボットでCVが上がる理由からお話させていただきたいと思います。
チャットボットでCVRが上がる理由の1つ目は「フィッツの法則」です。フィッツの法則とは、対象物を選択する時間は対象部までの距離と大きさに相関する、という法則です。距離が近ければクリックしやすいですし、クリックするボタンが大きければ押しやすいと思います。例えば、MacのノートPCのブックマークを例に挙げれば、アイコンが近いし大きいのでクリックしやすい、ということが挙げられます。
チャットボット型入力フォームでいいますと、通常のフォームと比べ、チャットボット型の方が指の動きが少なくて済むという点が、CVRが上がりやすいポイントです。
チャットボットでCVRが上がる理由の2つ目は、行動障壁の心理的低減です。フォッグ式消費行動モデルによりますと、
人の消費は、
① 高いモチベーション
② 低い行動障壁
③ 行動を促すトリガー
の3つのタイミングで消費行動すると言われています。
例えば、夏までに10キロ痩せたいという高いモチベーションがあれば行動しますし、1日100円から始められるダイエットがあれば始めやすいものです。友人や周りの方がダイエットをしていれば自分でもできるのではないか、という行動を促すトリガーになります。こういった点から消費行動に至るわけです。
我々が着目したのが、②低い行動障壁です。人は高い障壁が1つあるよりも、低いハードルが続いた方が心理的障壁は低いと考えられています。
ECサイトの場合、入力フォームが長くなりやすいため、ここをチャットボット型に変えることにより、一問一答式でボリュームを感じにくく購入の実現がしやすくなります。
チャットボットでCVRが上がる理由の3つ目は、ページ遷移が一切発生しないという点です。チャットボット型であれば一問一答形式で決済までいき、同じUIのまますべて簡潔できます。1回のページ遷移ごとに10%の離脱が発生すると言われており、いかにLPの中で完結できるか、がポイントとなっております。
CVRをさらに上げるための9つのポイント
ここから、さらにCVRを上げるための9つのポイントをご紹介するのですが、皆様が既にご存知であるような基本的な内容です。見直しポイントとして活用いただきますと幸いです。
その9つのポイントとは、
① 郵便番号入力補助
② 郵便番号自動入力
③ 設問数残アラート
④ 入力復元設定
⑤ キーボード自動対応
⑥ 生年月日の初期値設定
⑦ 性別の表示順序
⑧ カナ入力補助
⑨ ドメインサジェスト
です。
上記ついて補足をしていきます。①郵便番号入力補助についてですが、ユーザーの21.5%が郵便番号を覚えていないと言われており、盲点ではありますが重要なサポート機能です。また、②郵便番号自動入力のように、郵便番号入力後に町名までの自動反映を行うことで、10~15文字の入力工数を軽減することができます。③設問数残アラートについても、「あと何問で終了です」というように残った設問数を表すことで心理的負担を軽減することが可能です。
ほかにも、ターゲットが30代にも関わらず、⑥生年月日の初期値設定が2020年の設定になっているケースがあります。また、⑦性別の表示順序についても、女性がターゲットの商品にも関わらず初期設定が男性になっているLPが見受けられます。このあたりもターゲットのボリュームに合わせて設定してあげるとよいでしょう。
基本的な設定になりますが、⑧カナ入力補助があれば工数負担が減ります。また、➈ドメインサジェストについてですが、キャリアのメールアドレスを使用している方が全体の40%と言われていますので、主要メールドメインにキャリアも入れていただくだけで入力がしやすくなります。
続いて、④入力復元設定についてです。スマートフォンの普及により入力したけれども離脱し、また戻ってくるというケースが増えています。そのときの再入力の手間を省くことができますので、おすすめです。⑤キーボード自動対応については設定していないという方も多いようです。例えば、電話番号を入れる際に数字ボードに設定、メールアドレスを入れる際は英数字入力ボードに設定することで、ユーザーの手間を抑えることができます。小さいことではありますが、エントリーフォームの入力という短い時間の中でも、ユーザーへのおもてなしの心を持って設定したいものです。
上記9つのポイントについても、『BOTCHAN PAYMENT』はすべて網羅しております。
『BOTCHAN PAYMENT』についてもう少し補足させていただきますと、各種ツールとの連携をしており、決済代行の企業様、後払いの企業様、カートの企業様とも連携し、アライアンスの強化を進めております。
ご利用いただいている500社強の企業様には管理画面をお渡しし、CVR、シナリオの推移、日別のCVR、デバイス、OS、ブラウザというように、ユーザーがどのように来たのかを明確にし、リアルタイムでCVRを把握することが可能です。我々独自でカスタマーサクセスチームを設けており、シナリオの分岐でどの部分でCVRが落ちているのかを毎日チェックしながら日々改善のご提案を行っております。
事例紹介
我々はCVRを上げるというもが一番の目的なのですが、チャットボットを使うことでLTVも上げることも可能です。LTV向上の施策についても本日は触れながらご説明させていただきます。
スキンケア用品を販売している企業様の事例
事例1つ目は、スキンケア用品を販売している企業様の事例です。導入の背景は一時期売上が減少してしまい、対応策としてLPの修正を行ってはみたものの劇的な件数回復には至らず、非常に悩んでおりました。そこで『BOTCHANN』を導入いただいたところ、導入前後でCVRは1.5倍に改善、さらにASPさんの動きが上がったというポイントもございます。CVRが1.5倍に上がったことで一時期在庫切れになることもあり、非常に嬉しいお言葉をいただいております。
口臭対策サプリメントを販売している企業様の事例
事例2つ目は、口臭対策サプリメントを販売している企業様の事例です。導入の背景ですが、新規ユーザー獲得に注力していく中で、新規LP流入だけでなくCVR向上の両方を実現できる施策を探されていました。『BOTCHAN』を導入いただいたところ、CVRが上がったという点はもちろん、LTVを上げる施策も行っていただきました。さまざまな支払い方法がある中でクレジットカード決済が最もLTVが高いと言われています。クレジットカード決済の方には5%還元をするというバナーを出すことで、CVRは138%アップ、クレジットカード引き上げ率は26%から36%に上昇し、嬉しいお言葉をいただきました。
チャットボット展開上での施策としまして、最初のシナリオで、第一設問で離脱してしまう方が多いため、静止画からGIF画像に変更いたしました。静止画からGIFに変えることにより、Nameの離脱が5%改善、CVRも3%改善いたしました。
ヘアケア用品を販売する企業様の事例
導入の背景は、CVRの向上を目的にカートフォームの改善施策として『BOTCHAN』を導入いただきました。他社サービスと比較していただいた結果、コストメリットが導入の決め手となりました。
施策ですが、チャットボットで購入を確定した後に、特別なご案内を表示させクロスセルを実施しました。その結果、クロスセル引き上げ率が14%アップすることに成功しております。
まとめ
まとめとしまして
① サイト誘導後は「CVまで負担をなくす」を徹底する
② チャットボットを通じてCVR、LTVは上がる
③ 項目の自由度が高く、ユーザーにとってストレスフリーな購入体験の実現が可能
上記3つを皆様にシェアさせていただければと思います。
我々は、単品リピート通販の売れる新常識としまして『BOTCHAN PAYMENT』をEC事業者様と手を取りながら商品のアップデートを重ねてまいります。
単品リピート通販事業者様にどれだけ貢献できるかがポイントと考えておりますので、ぜひお声掛けをいただけますと幸いです。料金、詳しい事例を含めてお話させていただきます。
本日はご清聴いただき、ありがとうございました。